アメリカでは2004年に公開されて、カルトな大ヒットになった「ナポレオン・ダイナマイト」。
超低予算映画ながら40億円を稼ぎだして、MTVムービーアワードでは作品賞までゲットした。あてくし、この映画の大ファンなのだす。
日本ではいつ公開するのかなー。と記事をアップするのを待っていたら、なんと公開せずにDVD発売されていたのをようやく知りましたよ(遅ネタごめん)
しかも邦題が、なんと「バス男」になっているんだぜ!!!!
ええええーッ、なんだ、それはーーーーーーッ。
きっと大ヒットした「電車男」に便乗して売ろうとしたんだろうけど、なんちゅうチープなアイデア!
そんなタイトルで売り出す意図がわからない。
そのタイトルでだれが観たがるよ?
昨今まれにみるワケわかんない邦題じゃないかあああああ(怒)
日本のみなさん、どうかそんなつまらん邦題に惑わされないで、ぜひDVDで「ナポレオン・ダイナマイト」を観てくださいね。
とにかく爆笑。
これぞ映画史上に燦然と輝く、キモメン映画の決定打なのだああああ!
とにかくナポレオンのキモメンぶりが、特筆に値します。
舞台は退屈で、つまらない田舎の高校。
そこで「ブサメン、鈍い、とろい、ださい、キモい、イミプー、オタ、いつも口ぽかん」という疎んじられるアイテムを一身にもった高校男子、ナポレオン・ダイナマイト。
もじゃもじゃ頭に、70年代風のタレメガネという痛すぎるスタイルもナイスです。
兄ちゃんのキップと、おばあちゃんの三人で暮らしているのですが、この兄ちゃんがもう目に痛いくらいにダサい。
30歳過ぎているのに無職でネット・オタ。
おまけに薄らハゲ、虚弱、ガリ、ちび、気弱、メガネ、シャツの裾をズボン入れ、音痴といった、「これほどモテないヤツもいないだろう」なアイテムを集めたキャラクター。
家庭内も痛いけれど、ナポレオンが学校に行けば行ったで、校内ではポピュラー(人気者)なグループが幅をきかせていて、ダサい彼はいつもバカにされまくっているのでした。
ああ、みじめ。
同じように相手にされていない転校生のメキシコ人ペドロと、友だちになるナポレオンなのですが、このペドロがまた「アホの坂田」のようなキャラ。
ダサメンが二人くっついても、さらにモテないオーラの泉があふれるばかりですが、本人たちはなにも気づいていないのがミソ(うわー。ありがち)
しかしここからがキモメンの本領発揮です。
非モテなナポレオンは、同じ学校の美少女に恋して、脳内妄想をくり広げてダンスを申し込み、彼女からは「キモッ!」と嫌われていることにも気がつかずにゴーゴー!(うわー、ありがち)
そんなナポレオンになぜか好意を抱いてくれる、ピュアなオタ少女(なんとなく宮崎駿アニメのファンみたいなタイプ)もいるのですが、その子の気持ちにはまったく気づかないという、どこまでも無能な男ナポレオンなのでした。
しかし友だちのペドロが生徒会長に立候補したことから、がぜんはりきって彼を助けることに。
ダサいナポレオン、ボケのペドロ、そしてオタ少女がいったいどう学年のアイドルに対抗していくのか?
それは観てのお楽しみ!
はっきりいって最後の最後までキモいナポレオンですが、この徹底的なダサさが、この映画の持ち味。
あまりにキモいので、見ているうちに、キモかわいいような気になってくる。
これぞ、いやよ、いやよ、も好きのうちってことなのか。
そして最後のクライマックスに、ナポレオンが繰り広げるスーパー80年代風ダンスがすごい!
もう観ていてスカッとします。
ギャグでありながら、ベタに転ばず、ビミョーにオルタナティブなコミックの味を醸し出しているというのは、つまりは監督のセンスがたいへんよろしいってことすね。
まさにキモメン版の青春フィール・グッド・ムービーです。
ところでナポレオンを演じたジョン・ヘダーの素顔を、きみは知っているかい?
じつは、じゃーん! イケメンなのじゃよ!
こちらをチェキ!
しかしどの写真を観てもやっぱり口がビミョーに開いているところが、おもしろいです。
同じく相当頭が悪そうに見えるキモメンのペドロを演じたエフレン・ラミレスも、じつは意外や二の線なのだ。こちらをチェキ。
さらに驚くなかれ! あの超キモい兄さんキップを演じたアーロン・ルーエルの素顔がこちら。
えーっ。なんかこれだと、オルタナ系のバンドにひとりはいそうなルックスじゃん。
なんだよ、お兄ちゃんのウソつき!
じつはけっこうカッコいい男子たちが思いっきりブサの仮面をかぶっているという仕掛けつき。
うーむ、やるじゃねえか。
しかし映画における、お兄さんとナポレオンのダサっぷりは、映画史上に残るであろう「気持ち悪い」キャラであることは変わりません。
どのくらい痛いか、ぜひみなさんもその目で確かめてくださいね。
キモかわいい度:★★★★★
スカッとする度:★★★
萌え度: 0(てかマイナス)
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