名女優の樹木希林さんが亡くなりました。

7月に開催された日本映画の映画祭「ジャパン・カッツ」でお姿を拝見することができたのです。

今回「カット・アバブ賞」を受賞され「モリのいる場所」の上映日に授賞式と舞台挨拶にニューヨークにお越しになりました。

さすが大女優、瞬く間にチケットはソールドアウトになりました。

初めてのナマ樹木希林、どんな人なんだろうとワクワクでした。

古くは「寺内貫太郎一家」で、おきん婆さんが

「ジュリーーーー!」

と身をよじるお約束シーンは毎週の楽しみでした。

さてさて、杖を片手に登壇されたお姿はかなり弱々しいというのが正直な印象でした。

確かに最近は全身がんを公表して

「私、死ぬ死ぬ詐欺なんです」

と笑っていらっしゃいましたものねぇ。

ところがQ&Aでは樹木希林節炸裂。

軽妙で辛口ジョークの切り返しで会場を沸かせておられました。

演技についての質問にさらっと「才能」とおっしゃったのもステキでした。

そして

「日本映画はどうなるんでしょうかねぇ」

との一言には、日本映画を案じていらっしゃったのかもしれません。

壇上のお姿とは打って変わって、映画「モリのいる場所」の中ではシャキシャキだったのです。

ひとたびカメラの前に立つと女優って、違うイキモノになっちゃうんでしょうね。

出典:日活YouTube公式チャンネルより

映画は山崎努さん演じる画家、熊谷守一と樹木希林さん演じる秀子夫人の日常。

ユーモラスで淡々とした作品で、昭和がてんこ盛りなのでございます。

カンヌの受賞作「万引き家族」が北米公開されるのを切に望むばかりです。

ご冥福をお祈りしなくてはいけないのでしょうが、これから新しい作品で出会えないと思うと残念でしかありません。

映画『モリのいる場所』公式サイト