NYのスーパーやストリートベンダーの店先には年中様々な柑橘類が並んでおります。

フロリダオレンジ、マンダリン、タンジェリン、クレメンタインなどなど、味も形も様々で楽しい。

どれも美味しいんだけど、皮が結構しっかりし過ぎているのが多くて、剥くのが大変なので、ついつい手を出すのが億劫になっちゃうんです。

いやいや恋し懐かし日本のみかん。

やっぱ冬はこたつにみかんが定番ですよね。

そんな欲求を満たしてくれるのがサツマ、サツマオレンジとかサツママンダリンと呼ばれています。

冬場に出回る温州みかんです。

アルファベットでSatsuma、日本語そのままです。

輸入ではなくてアメリカで生産されている和種なのです。

何で薩摩なんだろうと調べてみると、1800年代終わり頃に駐日大臣だったヴァン・ヴァルケンバーグ氏が鹿児島からアメリカにみかんの木を送った歴史があるそうでそのまま命名されたみたい。

ずいぶん古くからアメリカで栽培されていたんですね。

皮が薄くて、子供でも簡単に剥けるイージーピール(意味:剥きやすい)。

甘さも優しくって幾つでも食べられちゃう。

ただ、柑橘類の中ではマイナーだし、時期も限られているのでグルメスーパーや日系食料品店で見かける程度だったのです。

見つけたら買っておかないと、いつお目にかかれるかって具合だったのです。

ところが、この頃はストリートベンダーでも売られるようになって嬉しい。

7個で3ドル、ひとつ42セントとは、いと安し。

 

そして、近年急上昇中なのがスモウ、スモウシトラスとかスモウマンダリンと呼ばれています。こちらもアルファベットでSumo。日本のデコポンです。

名前はどうやらポコンと飛び出た頭がお相撲さんのちょんまげに見えるからってことらしいだけど、まぁ分かり易いっちゃそうですが。

アメリカの皆様もスモウと言えば日本をイメージしてもらえるからかしら?

こちらは歴史が浅く、本格的にアメリカで生産できて市場に出回ったのは2011年以降だそうです。

栽培が難しいらしくて、NYでもグルメスーパーに冬のわずかの期間だけ並びます。

お値段はちょっとお高くて大玉だとひとつ4ドルくらいするのもあるんだけど、食べ応えたっぷりでひとつで大満足。

最近ではホールフーズなど大手グルメスーパーで山積みで売られるようになったので幸せ。

お相撲さんのちょんまげに指をかけてククっとやれば簡単に剥けて、種もないし、中の甘皮も薄くて旨し。

地元ニューヨーカーも日本みかんの手軽さと美味しさにお気づきになったのでしょう。ビタミン補給してコロナな今を乗り切るぞー!