この夏マンハッタンで大人気の観光スポットになっているのが、ザ・ハイライン。

元をたどればここは1930年代に作られた貨物列車が走っていた線路で、1980年に鉄道が廃止されてから、荒れ放題の空き地になっていたところ。

マンハッタンの西端を13丁目から34丁目まで高架になっていた跡地だったのを、NY市がパークとして再開発。
そして6月にガーンズボート・ストリートから20丁目まで第一セクションが公開となったのです。

では、実際にいったいどんなものなのか。
さっそくバーチャル・ツアーにレッツらゴー!


ミートパッキング・ディストリクトに見える、このふしぎな建物がスタンダード・ホテル。
Washington Streetと13th Streetの角にあります。ハイラインをまたいだデザインは、なんとなく「しこを踏んでいる」ように見えなくもない。
勝手に「どすこい」ホテルと命名。13丁目とガーンズボート・ストリートにある階段から上がってみましょう。

おお、たしかに公園になっている!
それも芝生を敷きつめているんじゃなくて、生えっぱなしになっていた自然の雑草をそのまま一部に残しているデザイン。マンハッタンの真ん中で、これだけ野草が生えている場所もないので、この「手つかずの自然」がとてもオーガニックな雰囲気です。

こちらが昔の線路あと。保存されている区画があります。


スタンダード・ホテルの下を人々が通っていくという、なにやらエッシャーの騙し絵のような光景。

ベンチでは日焼けをしている人たちもいっぱい。

高架で13丁目から20丁目まで歩いていけるようになっています。

ハドソン川を眺められて気持ちよし!


生い茂る野草と、現代的なビルディングが建ちならぶ光景が、独特のアーバン・オーガニックな雰囲気を作り出しています。

売店があるのは14丁目の一箇所だけ。
水のボトルがなんと2ドルもするのだ。
高いぜ! 水筒がマストハブだぜ!


特になにがあるというわけではない遊歩道なのですが、中空から観る街の眺めが新鮮で、端から端まで歩いていくだけでもいい観光に。


ハイライン脇のアパートでは洗濯物が干されていたりして、これまたふしぎな光景。

さてハイラインを訪れたら、ついでに観て欲しい観光スポットがスタンダード・ホテル。

それもずばりホテル内のエレベータが必見なのよ。


エレベータ内の左右の壁にモニターが埋め込まれていて、マルコ・ブランビラ Marco Brambillaのビデオ・インスタレーションが見られるのです。

題して「Civilization」

これが曼荼羅図というべきか、万華鏡というべきか、とてつもない数の人間が登場する強烈なビジュアルで、思わず目を吸い寄せられます。

目がくるくるー!
これは観なくちゃ損ですぜ!
わたし的には天上界みたいなところで踊っている「マイコー・ジャクソン」そっくりの人が激しく気になりまスタ。

全貌はこちらで観られますので、ぜひどうぞ。


そしてツアーの最後は、スタンダード・ホテルの下にあるビアホールで、冷たいビールをごくごく呑むってのが、よろしいようで。

The High Line
From Gansevoort Street to 20th Street between 10th & 11th Avenues.
http://www.thehighline.org/

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