John David Washington and Laura Harrier in BlacKkKlansman (2018) ©Focus Features
黒人警官が白人至上主義団体KKKに潜入捜査!?
スパイク・リー監督の『BlacKkKlansman』(ブラック・クランズマン)がアメリカで公開してヒット中です!
実話にもとづく驚きの潜入捜査作戦
このストーリーは、70年代のアメリカで、黒人警官が白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査するというもの。
主演はジョン・デヴィッド・ワシントン。
デンゼル・ワシントンの息子で、元フットボールプレイヤーという経歴の持ち主です。
そして相方の警官には、アダム・ドライバー。
あッ、カイロ・レン、地球で警察官なんかやっていたのか!

©FOCUS Features 2018 Blackkkransman
ブラックのKKK団員というと、荒唐無稽なジョークに響きますが、驚いたことにこれは実話を基にしたストーリー。
ロン・ストールワース氏が2014年に出版した『Black Klansman』を原作としています。
ロン・ストールワースはコロラドスプリングスで、初の黒人警察官。
1979年、彼はクー・クラックス・クラン(KKK)のメンバーを募集する張り紙を見つけて支部に電話を入れるんですね。
「オレはニガーもジューもチャイニーズも大嫌いだ」
とかいって白人至上種者になりすます。
そしてKKKに加入することになって、支部長にも気にいられる。
実際にKKKに行ったり、団員と会ったりする時には、同僚の白人警官(アダム・ドライバー)に成りかわってもらって潜入捜査を続けます。
KKKの最高幹部までもが騙され、ついにロンは支部長に昇任するに至るのです(ええええーッ)
その一方で、黒人たちも「ブラックパンサー」団を結成して、ブラックパワーを提唱。
人種がまっこうから対立します。
「トランプ大統領に見て欲しい」とスパイク・リー
トランプ大統領になってから人種の分断が浮き彫りになっているアメリカで、これはなんともタイムリーな話題ですね。
映画の中でもKKKが「アメリカ・ファースト」と叫んでいるし。
そして人種対立といえば、スパイク・リーの十八番。
『ドゥ・ザ・ライト・シング』『マルコムX』といった代表作から、ひさびさにストライクゾーンにボールが来たって感じでしょうか。
「この球はオレがホームランにしないで、どうする」
みたいなね。
スパイク・リー監督は「トランプ大統領にぜひ見て欲しい」とコメントしています。
実際の話、KKKが過去の亡霊ではなくて、最近では白人至上主義者が行進だのラリーだのして声高におおっぴらに差別をしているんだから、まさに今ここにある問題です。
カンヌでの上映後、10分間もスタンディングオベーションが起きて、審査員特別グランプリを受賞。批評家の評価も非常に高いもの。
ロットントマトの評価は、96%
観客満足度は、78%
封切りの週末に11ミリオンダラーを叩き出したヒット作品。
アメリカ全国で公開中です!
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=pFc6I0rgmgY]
Embed form Focus Features Official YouTube Channel