Cover photo by Jeremy Torres
Model: Zoe Azuma

なんて美しい色彩、心優しいテクスチャーのアートだろう!

台湾の博物館で展示する作品を、今年5月から制作していたニューヨーク在住のアーチスト、岡本太陽さんの作品を目にしたとき、思わず優しい気持ちになって、微笑んだ。

太陽さんは毎日、朝から晩まで、まるで僧侶のように紙をちぎっては貼るという作業を続けていた。

ニューヨーク在住の台湾人画家イネス・サンさんが描いた油絵を、太陽さんが手でちぎりながら構成して、この世のものとは思えないお茶室を作るという2人のアーティストによるコラボ展に向けて、太陽さんは他のことはほとんど何もせず、その作業に没頭したという。

そして、彼は台湾に作品を持って行く前に、ニューヨークでモデルを使って作品撮りをした。

Photo by Jeremy Torres / Model: Koko Susa Williams

Photo by Jeremy Torres / Model: Brian Jackson

岡本太陽さんの纏えるアート!。その撮影を見学した私は、そこにクリエートされたなんとも不思議な空間にうっとりした。

「今回の作品は、「全てが始まる場所」「ニュートラルな場所」すなわち「ゼロポイント」みたいなことを何となく思いながら作っているんです。
善と悪、光と闇、陰と陽のような、2極に分かれているものが一旦合わさる場所というか」

と、語っていた岡本太陽さん。

Photo by Jeremy Torres / Model: Kimberly Epstein

そして、2019年10月4日、ついに台北の樹火紀念紙博物館でのイネス・サンとの共同展「天地茶屋 Join Feelings」が、オープンされた。展示は11月9日まで。

Taiyo Okamoto website : www.taiyo-okamoto.com

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『セレブの小部屋』No.110
© Yuka Azuma 2019 / あずまゆか