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テニスのドレスコードとカッコ良すぎるママ・セリーナ・ウィリアムズ

USオープンテニスが盛り上がっている。

9月になった。

この週末はアメリカでは「レイバーデイウィークエンド」と言う3連休だ。

そしてこの週末が来たら、アメリカでは夏はもう終わり。

ビーチで楽しむ週末も、これで最後となる。

毎年この時期の風物詩は、USオープンテニスなのだが、今年もとても盛り上がっている。

ずっと応援している錦織選手だけでなくランキングも上がって来た日本勢(←はいはい。その辺の国籍問題についてはまた機会があったら書きますね)が増えたこともあり、私もとても楽しみにしていた。

大坂なおみは子どもの頃、ニューヨークに住んでいたそうで(しかも私たちが住んでいたところからも比較的近くに)、年齢的にもうちの長男と同じぐらいなので、もしかしてプレイデイトとかしたことあるんじゃない?などと思ったりもするのだが(w)、今のところは圧倒的強さで見ていても安心する。

この調子でガンガンと行って欲しい。

もしかして、このまま行けば、男女ともに日本人が決勝戦まで行くという快挙になったりしてー?

今迄なら絶対にありえなかったシチュエーションを想定し、日本のラインのテニス仲間とは盛り上がる。w

ニューヨークのレストラン「日本」のオーナーが健在だったらさぞかし喜んだことだろう。

そんな日本人としての盛り上がりはさておき、今年の日本は猛暑が続く暑い夏だったが、アメリカ東海岸でも暑さはすさまじく、選手たちは思ったよりも苦戦している様子だ。

こんなことでは2020年の東京オリンピックはどうなるのかと、マジで心配になってくる。

しかし、今年のUSオープンは他にもいろいろと気になる理由があった。

それは、テニスウェアのファッション性とそれにまつわるドレスコードが最近微妙にもめているということ。

昨年のUSオープンは、ドーピングで出場が停止されていたシャラポワの復帰戦となり、彼女の艶やかなウェアーが断然話題となっていた。

スワロフスキーのスタッズが散りばめられたスカートにレースの装飾が施されてて、センスあるなー、と思ったら、なんとデザインは元ジバンシーのデザイナー、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)だったそうだ。

さっすがー。美しい。

もちろん輝いているのはスカートだけでなく、1年ちょっとの腑に落ちない停止処分を経ての復帰だったので、シャラポワ自身のやる気がテニスウェアにも現れていた感じ。

眩しいドレスとシャラポワに相手もやられた、という感じだった。

リトルブラックドレス(LBD)としてナイキで発売された。
 

 
今年のフレンチオープンでは、ママになってから初の復帰戦で注目されたセリーナ・ウィリアムズのキャットスーツが、話題になった。

みんながびっくりしたのではないかな。

しかもその理由が「医学的なこと」だったので更に驚いた。

もともとセリーナは血栓症を患っていたということで、以前も肺塞栓症を発症して入院していた経験もあるようだ。

出産時にも肺塞栓症が再発して呼吸困難に陥り生死をさまよったとか。

しかもその後、産後の鬱に陥りかなり大変な時期を過ごしていたらしい。

セリーナ・ウィリアムズはエホバの証人の信者であるはずなので、血栓ができるとかいろいろな病気が重なると、宗教的制限もあって大変なんじゃないかなと心配だ(注:宗教的なことについての詳しいことはわからないです)。

個人的にはそこまでして試合に出るという気力が凄いなと思ったが、きっといろいろなことには戦い抜かなくてはいけなかったわけで、試合に出るというのも、多分彼女のそんな挑戦の一つだったのだと思う。

キャットスーツにしたのは血流循環を改善するという医学的理由もがあったことから、宗教上の理由は許されるのになぜ医学的理由ではダメなのか?

という部分でアメリカでは大きく問題視された。

実際にNikeなどの大手スポーツ用品を手掛ける企業ではイスラムの女性が着用するヒジャブなどの対応は積極的に行われている。

2016年には、イスラム系アメリカ人のイブティハージ・ムハマド選手がフェンシングでオリンピックのアメリカ代表チームに選ばれたことや、マラソンではラハフ・カーティブ選手はヒジャブ姿で女性向けマラソン雑誌の表紙を飾っていたのも話題になっていた。
 

 
それなのに、今年のフレンチオープンでセリーナが着用した「医学的」スーツに対して

「あのスーツはもう受け入れられない。選手は試合と場所に敬意を払わなくてはならない。これは度を越していると思うものがある」

と、今後のドレスコードから外すとフランスのテニス連盟から発表があった。

真っ先にテニス界での革命を起こした女性としても有名でフェミニストでレズビアンをオープンにしているビリー・ジーン・キングは(今回USオープンが行われているテニス競技場も彼女の名前が付いている)、

「女性の体についていちいち口うるさく言うのはもうやめてもらいたい。セリーナの才能にこそ敬意を払うべき。彼女が着るものを批判すること自体が間違っている」

と鋭く批判していたわけだ。

セリーナがキャットスーツをその時話題になっていた「ブラックパンサー」の映画に出てくるスーパーヒーローに例えたことから、スポンサーのナイキはツイッターで

「スーパーヒーローっぽいウェアは禁止することはできても、その下にある彼女のスーパーパワーは誰にも奪うことはできない」

とツイート。
 

 
セリーナ自身は

「血栓ができないように工夫してできたのがあのスーツであって、私の精神的かつ肉体的悩みを解放し、着ていると自信がよみがえってくるものだったの。

でもファッション性で考えると、同じものを着て2度みんなを不快にさせることはしたくないので、もう着ないわよ」

と、ユーモア混ぜて話していた。

ちょっと前にはこんな投稿もあった。

「今の私は完璧からは程遠いけど、私は完璧にセリーナってことよ」
 

 
これは、産後の鬱状態を公表した時のもので、なんだかいろいろ悩みながら必死で彼女も頑張っていることがとっても伝わってくる。

凄い女性だなー。

そのような背景があったので、テニスファンだけでなく、巷のフェミニストたちは、今回のUSオープンテニスは非常に注目していたわけだ。

で、登場したのが、なんとコレだった。
 

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Thank you to the incredible @virgilabloh

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わっ?
なんとも可愛いバレリーナ風?

ニュースはすぐに広がり、このウェアのデザインは、ルイ・ヴィトンのメンズウェアでオフホワイト(Off-White)の総監督であり創立者でもあるヴァージル・アブローだということがわかった。

ヴァージル・アブローと言ったら、今流行りのスラッシーの一人。

スラッシーとは「/(スラッシュ)」で肩書を区切らなければいけないほど複数の職業を持つ人たちのことだ。

彼は、大学では建築を学んだ建築士だったが、カニエ・ウェストとの出会いもあってミュージシャン / DJ / ファッションプロデューサー / グラフィックデザイナー / 彫刻家など、数多くのことをこなしている現代版ルネッサンスマンだ。

セリーナは、チュチュ風ウェアーの上にもアブローデザインのオフホワイトのジャケットも着ていたが、これにより、ますます「都会派ハイブリッドなストリートファッション」を生み出したヴァージル・アブローデザインの洋服は人気が出ること間違いなしだ。
 

 
ローランギャロスへのリベンジ成功か?

セリーナが着ていたテニスウェアーは、ナイキ「クイーン・コレクション」(The Queen Collection)として発表されているらしい。

でねー、まだある。w

試合中継をテレビで見た人は見たと思うが、彼女が出ているチェイスのコマーシャルがまた凄いんだ、これが。
 

 
ラッパー LL Cool J のちょっと前のラップで「Mama said knock you out」の歌詞を言うセリーナ。

「カムバックだなんて思わないで。

倒してやるわ。
ママがそう言ったのよ」

と、ママである自分にこの歌の歌詞を被せる彼女。

きゃー!
カッコ良すぎ!

最後に出てくるチェイス銀行のロゴの下には、ハッシュタグが付いている。

#ThisisMama

あっぱれ。
アメリカのママはやっぱり強かった、と言う話。

ママでも金、というヤワラちゃんは、何処か遠いところですごかったけど、セリーナの場合は意外にももっと切羽詰まったものを身近に感じるのだから不思議だ。

つまり、セリーナが言っている

「私ができるんだから、アナタもできる!」

というメッセージが、何だか私の胸にもママとして、女性としてグサッと突き刺さるわけで、女性でも、ママになってもやりたいことはやるし、絶対に「自分」であることはやめたくない、というパワフルな自分自身への呼びかけに変わってくる。

自分の人生を諦めて子育てに追われるママたち(とくに生活苦だったりする黒人家庭)への力強い言葉だと思う。

アフリカ系アメリカ人として、自分たちの社会的立場の改革や人種差別廃止への活動にも、かなり力を込めてインフルエンサーとして活動しているセリーナ・ウィリアムズ。

8月31日の姉妹対決はあっさりと妹のセリーナが勝ったのだが、当日会場に応援に来ていたフットボールで賛否両論を引き起こしていた二人のNFL選手、コリン・キャパニックとエリック・リードについて、セリーナの試合後のインタビューでは、注目された実姉との試合のことよりも

「すべての人がコリンとエリック二人に感謝すべき!

彼らのような人たちがいるからこそ、社会が変わるのよ」

とコメントした。

試合観戦に駆けつけてくれた二人のことをメディアでもスポットライトが当たるように大きく「シャウトアウト」したわけだ。
 

 
(↑コリンの髪型、カッコイイ〜!ますますソウルフルな感じw)

ウィリアムズ姉妹は、NFLチームであるフロリダの「マイアミドルフィンズ」のオーナーリストに入っている二人でもあり、フットボールへの関心も高いはず(ここでゴシップ的に気になるのは、トランプ大統領、カニエ・ウェストそしてヴァージル・アブローなどとの人間関係なんだけど。ビジネスとはまた割り切ってるのかな?)。

キャパニックとリード二人ともがいろいろな問題が重なりチームに選手として戻れていないが、コリン・キャパニックは特に

「正直この(人種)問題はフットボールよりもとっても大切。だから、僕は最後まで戦うよ。フットボールの試合に出たいからと信条に反して起立することなんてできないから」

ときっぱりと言っている。

一昔前のアンドレ・アガシが、自分のランキングが上がって来て「スタイルが全て」と試合を放棄している場合ではなくなり、ウィンブルドンでもドレスコードで指定されている「白」を着るようになったのとは対照的だ。

それはそれでいい。彼には彼のゴールがあり、それに向かって突き進んでいたということだから。

余談だが、アガシはトレードマークだった長髪は実はウィッグだったということを引退後に告白しているわけで、

「実は試合に勝つことなんかよりも、試合中はウィッグがずれ落ちないかの方が心配だった」

と衝撃的なことを自伝でも書いている。

人間はそれぞれに悩みがあってそれぞれに戦っているということ。

今回のUSオープンでは女子選手がシャツをコートの端で着替えたことで警告され、またもやフェミニストたちの間では怒りの対象となり、USオープン側では次の日には「男女平等にコート脇のシートで選手はシャツを着替えてもよいとする」ルールに改定された。

テニスは比較的早い時期から男女平等へと近づきルールが変わったりしていると思う。

勿論そこまで行くために、ビリー・ジーン・キングをはじめ戦ってきた人たちの苦労や、白人スポーツとして伝統のあるテニス界で黒人として勝ち抜いて来たことがどれだけ大変だったか、私たちには図り知れない。

「If I can do it, you can do it」

セリーナのこの言葉が妙に耳に残る。

上山仁子その他のサイトHP子育てブログノースカロライナ&その近郊情報集
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