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NYで東日本大震災追悼式典、被災でご両親を亡くされた髙橋さんが胸ゆさぶるスピーチを!

ニューヨークで第四回TOGETHER FOR 311東日本大震災追悼式典が行われました。

ニューヨークで第四回TOGETHER FOR 311東日本大震災追悼式典が行われました。

あの日から四年の月日が経ちながら、いまだに23万人の方たちが避難生活しており、8万人の方たちが仮設住宅に住んでいるそうです。
被災地の方たちからは「復興は第一歩にかかったばかり」という声が多く聴かれました。

日々の流れの間に当時の衝撃や、あるいは「なにかしなくては」という、やむにやまれぬ思いも薄れていきがちですが、あの日本を襲った未曾有の惨事を忘れることなく、亡くなった方たちを追悼の祈りを捧げました

当日集まった方たちは約350人。
ニューヨークは遠く離れていますが、それだけに故国日本を思う邦人たちは多いです。
またアメリカ人の方たちもいまだに心にかけて参列して下さる方たちが多く居ました。

今回の式典では、被災当時に実際に岩手県庁で携わった松田耕一さん(陸前高田出身)がスピーチに立ち、「力強く復興してきます」とパワフルなスピーチを。

岩手県盛岡市のレストランオーナーシェフ駒場利行さんはビデオを寄せてくれました。
震災で店舗も奥様も何もかも亡くしたという駒場さんですが、周囲に支えられて今やお店を再開するまでに。

そして秦万里子さん+シンガーズが日本から訪れて「Heroes」を歌い、世界の支援に対する感謝を歌い上げました。
30人ものシンガーズによる、すばらしい歌声でした。

さらに宮城県で実家とその町全部、そしてご両親を亡くした髙橋匡美さんのスピーチ、これがとてつもなく胸を揺さぶるものでした。
隣には息子の颯丸(かぜまる)くんも立ち、英語での通訳を。

当事者である匡美さんの体験談は生々しく、震災直後に必死に辿りついた石巻市南浜町で、あり得ないほど折り重なった車や家の残骸に茫然としたといいます。

そしてご実家で無残な姿で見つけられたお母さま、遺体安置所でようやく会えたお父さま。
「信じられない、理解できない、受け入れたくなんかない!」
悲痛な声をあげる匡美さんの思いが、ひしひしと伝わります。

当時のことを話して思い出すことはつらいことでもあるでしょうが、その痛ましい体験をシェアしてくれたスピーチは心に刺さるもので、会場でもすすり泣きする参列者の姿が見受けられました。

「生きたくても生きられなかった両親とは違って、いまここにいる私もあなたも生きています、生きていることは奇跡のようなこと、明日はなにが起こるかわからない。
カッコ悪くたっていい、はいつくばってでもいい、今を生きていきましょう」

今日を生きているというだけで、奇跡のようなこと。
その言葉の重みがずしりと響きます。

わたしは9.11をニューヨークで経験しているので痛感しますが、映画のようにあり得ないことが現実に起こり、明日もふつうに続くと思っていた日常が突然裁ちきられるということが世の中にはいくらでもあるということ。

わたしたちはとても脆くて危うい現実の上に生きているということ。
生はとても脆いものだということ。

けれどもまた日常が戻ってくれば日々のうちにだんだんと衝撃も薄れがちになっていく。それはニューヨークでも同じことです。
震災後、ご自身も生きている意味を見失い、何度も死を考えたという匡美さん。その体験を、遠くNYに住むわたしたちにもシェアしてくれることで、あらためてあの日の衝撃を、悲しみを、今在ることのありがたさを伝えてくれました。

大震災で亡くなった方たちがどれだけ恐ろしく、つらかったか、寒かったか。
そして残された方たちの痛みは、どれだけか。

大切な方を亡くした痛みは決して癒えるものではないでしょう。
行政の復興支援があっても、そこから洩れている、つらい状況の方たちはまだまだたくさんいるでしょう。
自分にできることはわずかですが、それでも遠く離れたニューヨークから、わたしたちは東北に「忘れません」という声を伝え続ければと思います。

福島県のみなと保育園の子供たちが歌う「マイドリーム」の歌。
この子たちが未来に夢を叶えられる日本でありますように。

式典では、5000ドル近い寄付が集まりました。
これらは領事館とジャパンソサエティーを通じて、被災復興地に届きます。

Photography © Canna Sasa, Romi Uchikawa, Maki Hirose

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書くことが生きること。NY在住のマルチなクリエイティブティブライターです。もと少女小説家で、日本の女性ファッション誌や男性誌にトレンド情報を書き、さらにブックライター、コピーライター、エッセイ、小説まで幅広く書いています。たったひとつの特技が、書くこと。不得意なことは山ほどあり(汗)

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