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クリスマスツリー:あなたは生木派?それともフェイク派?クリスマスツリーにおける環境保護とエシカルブーム

20年近くもコテコテでガチンガチンなヴィーガン&環境保護支援活動家みたいな人(元夫)と一緒に暮らしていた私は、彼と知り合って以来クリスマスツリーはずっとフェイクツリーで済ませている。

20年近くもコテコテでガチンガチンなヴィーガン&環境保護支援活動家みたいな人(元夫)と一緒に暮らしていた私は、彼と知り合って以来クリスマスツリーはずっとフェイクツリーで済ませている。

え~?
アメリカでも、フェイクツリーなんて買う人いるの?

特に日本人の友人などからは、不思議がられる。

別に、ケチってるわけじゃない(笑)。

元夫と一緒に迎えた初めてのクリスマスは、34丁目にあるメイシーズで小さなクリスマスツリーを買って来た。

ちょっと変った形のフェイクもの。
私がアーチストだと思って、彼はそういうユニークなものを選んだらしい。

でも、アメリカのクリスマスは、ホンモノの木じゃないの?と伝統的なものを期待していた私は、実はちょっとがっくりした。

彼が「生の木は、環境を破壊するものだから、僕は反対。だから、フェイクでいいでしょう?」と言った時、当時の私はまだそれがどのぐらい深い意味を持っているのかなど、全然わかっていなかった。

子どもが生まれて大きい家に引っ越しした時は、天井まで届く大きなツリーを買った。

でもやっぱりフェイク。

私は、環境保護など、そんなことは正直頭になくて、とっても値段が高かったのだから(400ドルぐらいした)、大切にして元は取らなくちゃ、ぐらいに思っていた。生木のように、ポロポロと葉っぱも落ちて来ないし、いいや、ってね。

15年が経ち、子どもたちが大きくなった今でも、その木を使用している。

数年前から、子どもたちは自分でモノを考えるようになってきて、

「マミー、どうしてうちのクリスマスツリーはホンモノじゃないの?」

と毎年聞いて来るようになった。

「そういうことは、ダディーに聞いて。
ファミリートラディションよ(うちの家族の伝統)」

などと言っている。

「ホンモノの木の方がいい匂いがしてステキなのに〜」
「それだったら、ダディーが「匂い袋」を買うといいよ、って言ってたよ」

と、言ったりして。

以前から、元夫も

「生木じゃないとクリスマスの香りがしてこないね。
子どもの頃、クリスマスの時期になったら、モミの木の香りが家全体に立ちこめていてそれがとっても嬉しくてさ。フェイクツリーだと、唯一、それが残念なところだね…」

とぽろっと言っていたことがあったが、そういう時のためにも「生木の香りがする匂い袋」やキャンドルなどがしっかりと売っている。

元夫のように環境保護対策として、敢えてフェイクツリーを選ぶ人は、当時はニューヨーク辺りではたくさんいた。

彼らは真剣に地球を守ろうと戦っているわけで、頭で考えているだけのレベルではなくしっかりとできることを実践している人たちなのだ(ちなみに元夫がヴィーガンだったのは、健康や道徳的な理由もあるけれども地球の温暖化を防ぐという意味もあった)。

で、そういう人たちが快くフェイクツリーを楽しめるように、生木に負けない対策グッズもいろいろ揃っている、というわけ。

私自身は、クリスマスツリーに思い入れもないし、かと言って、実は、毎年新しく買いに行ったりするのもこの時期は、いつも時間もないし面倒だし、あるのでいいじゃん、ぐらいの感覚。

クリスマスが終わったら、一斉に不要になったリースやツリーがストリートに捨てられる。
そういうのを見ると、フェイクツリーの選択は正しいんだな、と納得したりしていた。

ノースカロライナに引っ越して来たら、やはり断然生木派の家庭が多い。(都会ほど、環境保護だのなんだのと言う人たちがいないのかな?)

話によると、ノースカロライナは、クリスマスツリーの産地でもあるのだそうだ。
お友達の中には、「Choose and Cut」ということで、ドライブがてらクリスマスツリーファームへと出かけて行って、フレッシュな生木を買って来る、という人もいるようだ(関連記事はこちら)。

ほぉ。何だかとっても楽しそう。

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ロッカフェラーのモミの木も、毎年このようなファームから厳選されて送られて来る。
摩天楼の中で生活するニューヨークの人たちにとって、こういう世界がある、というのは、
私もそうだったけど、なかなか想像もつかないでしょうね?

Photo Credit : SisterMaryEris

最近、ふと気がつくと、クリスマスファームの中には「Socially Environmentally Responsible Farm」というのが増えて来ているらしい、ということだ。

つまり、自然界的にも環境的にも、そして社会的にも、あらゆる面から判断しても正しいと言える方法でクリスマスツリーを販売しているファームが存在するようになってきているのだそうだ。

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そのような環境にも優しい、と証明するこのようなバナーがどーんと入り口についているところもちらほら。

Photo Credit : Steve Rhodes

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こういう戦略を先頭に立って実践しているのが、「ホールフーズ」だと思う。「SERF」では、生木もとっても大切に扱われています。

Photo Credit : The Oregonian

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そして、個々の木には、このようなタグがつけられています。

Photo Credit : The Oregonian

つまり、「SERF」とは、人工的に商業用クリスマスツリーを栽培し、自然を破壊することなく生木を提供している、というファームだ。

「自然を破壊することなく」という意味の中には、森林保護、その木で生活する鳥や動物たちの保護、木の栽培時に使用する水や土などの確保と管理、そして再利用、栽培する木に生存する可能性のある寄生虫や害虫の管理/またはその健康的な管理方法、などなど、一つの木が生存することによって起こりうる様々な事柄が含まれている。

更に最近では、クリスマスツリー産業でもフェアトレードだの「エシカル」ブームとなっているようで、環境問題やオーガニック素材にこだわる上に、クリスマスツリー栽培に必要な、雇用人数や職種を増やしたり(=失業者を助ける)、関連ビジネスを活発化させて、その土地の経済を潤わせようという動きもあるようだ。

なるほど、すっごいイマドキっぽい。

私が流行に左右されやすいということもあるのだが、「環境保護派=フェイクツリー」という単純な方式も、何とも時代遅れなような気もする(というか、極端派はやはり一つのことしか見てないというか、人生はもっと複雑でいろいろなことが関わっているのにな、というかね)。

数年前に元夫と離婚して、こういう類いの話のアップデイトが途切れているということも手伝って、私の頭の中では情報が止まっていたが、人類はその後も進化していた、ということか(元夫の名誉のためにも言っておくと、彼の考えはその後私が聞いていないだけで彼もいろいろと時代に合わせて変化に対応しているのかもしれない)。

経済を助ける、という意味では、例えば、隣町のNC州ダーラムにある「Trosa」のクリスマスツリー販売は人気があり、地元では、ここでしかツリーは買わない、という人も多い。

というのも、この「Trosa」は、元アルコールやドラッグ中毒だった元囚人たちなどが、社会復帰できるようにと作られたリハビリ機関でノンプロフィット団体なのだ。

他にも「引っ越し屋」などの分野があるが、人生を立て直そうと努力している人たちにチャンスを与えそれを支援し、地元の経済も促したい、という気持ちを込めて、このノンプロフィット団体が売るクリスマスツリーを購入する、という人たちが地元では多い、ということ。

アメリカ人は、何をするのにも、その裏にはしっかりとした信念や宗教を持っているように思える。
それが「何でもあり」という考えの私には、時にはちょっと厄介だったりする場合もあるけれど、ある意味関心するところでもあるわけだ。

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この時期になると街角の至るところで、サインが見られるようになる「Trosa」のクリスマスツリー売り場。

ここは、ダウンタウンダーラム。DPACの駐車場内に設置されているので、かなり華やかな感じがします。

クリスマスツリー一つで、いろいろなことを考えさせられる。

「Awareness」という言葉はよく英語でも聞く言葉だと思うが、アメリカで生活するとは、いろいろな意識を呼び起こすことが必要とされると思う(つまり、ぼーっとしていては、世の中で何が起こっているのかも気が付かずに過ごすことになり、社会から取り残されることになる)。

「私は、ローカルビジネス繁栄のために、生木を買うわよ。他にもいろいろと考えなくてはいけないことがあるのはわかってるけど、今の私たちの生活に、最も必要なことは、経済繁栄だって判断してるから」

とベジタリアンの友人は言う。

「それに、なんと言っても、子どもの頃の思い出があるのよね。そういう思いを家族で集まった時にわかち合って、新しい世代に伝えていくのがクリスマスってモノじゃない?」

と言うことだ。

なるほどね。

私の子どもたちには、どんな思いが詰まっているのだろう?

「生の木」がほしかったのに、うちのクリスマスは毎年いつもフェイクツリーだった。
という思いが残らないように、来年こそは、生の木を買ってみようかな?

随分と前だけれども、チョコレートのコマーシャルの撮影の小道具として使ってもらい(使用料として150ドルいただきました、笑)、充分にもう元も取っているしね(w)。

ところどころ、障害がでてきたうちのクリスマスツリー。
この15年間、アティックやらクローゼットの中に押し込まれ、私たちとずっと生活を共にしてきたツリーも、もう充分にお役目は果たしてくれたのではないかなと思う。

そうそう、クリスマスが終わったら捨てられる生木のツリーも、ゴミとなるのではなく、地元のリサイクルプログラムによって、細かい木屑となり植物の根を保護するためのわらとして生まれ代わったり、最近では、バイオエネルギーとして再利用されることが検討されたりしているらしい。

なので、決して無駄に「捨てられている」わけじゃないのでご安心を(その地域で決められたリサイクルの日程スケジュールがあるので、要チェック)。

人間がずっと自分たちの生活のためにしてきたことが、地球を破壊していると思うとなんとも皮肉だなと心が苦しくなるが、大勢の人たちが、少しずつでもこの美しい地球を守ろうと努力をしているわけで、自分たちの生活を犠牲にしなくても、その方法はいくらでもある、と思いたい。

人生を楽しみながら、戦うことだってきっとできるはずだから。

みんなでクリスマスツリーの飾り付けをしていて、そんなことをふと思った。

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出来上がった我が家の今年のクリスマスツリー。

子どもたちの背も伸びて、昔ほど大きい木だなとも思わなくなったね(w)。
親戚たちから送られて来て毎日少しずつ増えていく木の下のプレゼントも今年は一段と少ない(上の子たちは、もうお金がいいらしい)。

確かにいろいろなことが進化しているね。

自分たちで作った手作りのものを含め、オーナメントだけは15年分の思い出がたくさん詰まって、
毎年同じようにキラキラと私たちの目に写っている。

Featured Photo Credit : Norio.NAKAYAMA via photopin cc

上山仁子その他のサイトHP子育てブログ
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