NYでファッションデザイナーになる! パーソンズ奮戦記

第四回 「ドレーピングでドレス作りに夢中に!」

今回は1stセメスターでのDrapingの授業についてお話しします。 ドレーピングとは洋服作りの方法の一つです。 生地をトルソーに載せて、直接ハサミを入れたりしながら服を作っていく方法です。

今回は1stセメスターでのDrapingの授業についてお話しします。

ドレーピングとは洋服作りの方法の一つです。

生地をトルソーに載せて、直接ハサミを入れたりしながら服を作っていく方法です。

授業ではmuslin(マゼリン)と呼ばれる安いコットンの生地を使い練習をします。

このドレーピングという手法の面白い所は、トルソーと生地との「コミュニケーション」次第で色々な美しいシェイプの洋服を自在に作ることが出来るという点です。

ドレーピングで最も求められるのはトルソーが描いているシェイプ、生地が持つ特徴をつかみ、それに素直に従えることです。

力任せに作ったものは美しくありません。

ドレーピングでは重力が大きな影響を与えます。

それを最初に感じたのはドレープのスカートを作ったときです。

これはまさに重力を利用してドレープを作っていきます。

無理に形を作ろうとするのではなく、自分の感覚を自然に委ねること。それが美しいものを作り出すのではないかと思います。

この課題で僕はそれに気付き、ドレーピングという技術が好きになりました。

ドレーピングでは指先の器用さも必要になります。

細かな微調整が必要なためです。

デザインの世界では、神は細部に宿るという表現があります。
ほんの1ミリ、更に言うと0.1ミリの違いが美を左右します。
それを調整する訳です。

それの技術を磨くため、僕は時間を見つけては折り鶴を作っています。

通常の折り紙のサイズではありません。
練習を重ねて、今では1センチ角の紙まででなら鶴を折れるようになりました。

僕は決して手先が器用ではありません。

そのため、1stセメスターでは忍耐力と集中力でそれをカバーしてきました。

すると、いつの頃からか、クラスメイトたちが僕を頼りにしてくるようになり、自分のものを含めて5人分の課題をこなしていた時期もありました。

一つの教室に、ウェストやバストサイズが同じトルソーはありません。シェイプの異なる5体と向き合う訳です。

おかげで、例えば生地をどれだけつまめば綺麗なドレープが出来るか、といった感覚を体に覚え込ませる役に立ちました。

課題を手伝っていた友人からお礼にもらったスケッチブックに書かれたメッセージ

授業スタイルは他のSewingやPatternmakingといった技術系の授業と同様、授業の最初に先生がレクチャーを行い、残りの時間で課題を行います。

授業時間内で課題を終わらせることは困難です。

僕はこの授業を午後7時から9時40分の時間帯にとっていました。

平日は深夜二時まで学校は開いています。
一時半には帰る準備を始めなければならないという学校のルールがあります。

そのため、いつもドレーピングの授業後はその時間まで残って課題を行っていました。

NYの地下鉄は24時間走っているため、基本的に帰宅出来なくなることはありません。
(深夜の場合、30分待ちは覚悟しなければなりません)

キャンパスはタイムズスクエアのすぐ南に位置しています。
帰宅時、一晩中煌煌と輝いているここの明かりは、僕にとって次の日の活力になります。

深夜のタイムズスクエア

次に、この授業でのFinal Project(学期末試験)についてお話しします。

僕が受けた授業では、ドレーピング技術を使ったGarment(服)を一着作るというものでした。

まず、リサーチをすることが求められました。

百貨店やブランドのお店に足を運び、自分が気に入ったデザインを三点選びます。

そして、その全体と全てのディテールをスケッチ、もしくは写真に収めます。
それら三点のデザインをもとに今度は自分のデザインを三点描き、先生にチェックしてもらいます。

その中から自分の作りたいデザインを一点選びます。

次にマゼリンを使ったドレーピングでそのデザインを忠実に再現します。

それが出来たら、マゼリンをトルソーから外し、パターンペーパーという紙にトレーシングしパターンを作成します。

そして実際に使用する生地をカットしGarmentを作り上げていきます。

この洋服作りで一番強く感じたことは、洋服は人が袖を通して初めて命が吹き込まれる、ということです。

このドレスを作り上げた時、そばにいた友人の一人、クリスティが「着てもいい?」と一言。

クリスティと生まれて初めて作った洋服

袖を通したテキサス出身の彼女はドレープの動きを楽しむかのように、ゆったりと踊り始めました。

その時のことは一生忘れないと思います。

何のために洋服を作るのか。
僕の答えはシンプルです。

洋服を着てくれる人の笑顔のためです。


ここで一つご報告があります。

これまで、多くの著名なファッションデザイナーが学んで来たタイムズスクエアのキャンパスが、この秋セメスターをもってその歴史を閉じました。

最後に着飾ったキャンパス。”YOU NEVER LEAVE PARSONS”

2014年1月末から始まる春セメスターより、ダウンタウンのユニオンスクエアの新キャンパスでその歴史が引き継がれていきます。

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