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ファッションガールズフォージャパン デザイナーセールで1000万円を被災地に寄付

東日本大震災から一年を経て、さまざまな追悼式典や日本支援イベントが催されたニューヨーク。 なかでもNYの女性たちに大きな話題を呼んだのが、第二回ファッションガールズフォージャパン デザイナーチャリティセールだ。

東日本大震災から一年を経て、さまざまな追悼式典や日本支援イベントが催されたニューヨーク。

なかでもNYの女性たちに大きな話題を呼んだのが、第二回ファッションガールズフォージャパン デザイナーチャリティセールだ。

会場のバワリーホテル・テラスにはずらりとラックが並んで、 80ブランド以上もの服が集まった。

これはNYを拠点とする人気デザイナーたちがそれぞれラック一台ぶんのサンプルクローズを寄付して、それを市価の半額以下で売り、売上げはすべて寄付にするというイベント。

第一回目の2011年4月には100人以上のデザイナーが寄付をして、なんと総額27万ドル(約2200万円)を寄付したというから、たいへんなもの。

主催はNYのファッション業界で働く女性たちを中心にして成りたつファッションガールズフォージャパン。
代表はファッションブランドVPL社長の花沢菊香さんだ。

震災直後にはNYでは募金活動が数多く行われたが、一年経ってからもまた大規模なチャリティセールを打つ動機はどこにあったのだろう。

「実際に復興はこれからだと思うんですよ。復興のためには、たいへんなお金と歳月がかかる。
力を貸すには今からのほうが大切であるはずだし、一年に二日のセールだったら自分たちでもできることだと思って今年も開催しました」
と菊香さん。

靴やアクセサリー、ジュエリーなど幅広い品が揃えられた。

集まったデザイナーたちは、3.1フィリップ・リム、アレキサンダー・ワン、マーク・バイ・マークジェイコブス、ラグ&ボーン、プロエンザ・スクーラー、ジル・サンダー、トム・ブラウン、タクーン、ヘルムート・ラング、ティスケンス・セオリー、ゼロ・マリア・コルネホ、アクネ、VPL、SUNO、クリス・ベンツ、シンシア・ローリー、エデュン、Jブランドなどなど80ブランド以上。

ファッションガールズフォージャパンが連絡をすると、すぐにデザイナーたちから今回も参加したいという答えが返ってきたという。

さらに今回はレディースのみならずメンズウエアも出て、さらにパメラ・ラブなど人気のジュエリーも出品された。
総数約3000点のアイテムが集まり、市場価格では総額約8000万円にものぼるという。

服を選ぶショッピング客の目は真剣そのもの。

これだけの数のデザイナーたちが震災後一年たった今回でも寄付を提供してくれるのか驚くほどだが、
「むりをしない範囲だからだと思います」
と菊香さんは分析する。

「お金を寄付してくれと頼むのは限度があるけれど、デザイナーにサンプルという物を寄付してくれと頼むのは、動いてもらいやすい。
それも服を300着寄付して欲しいといった話じゃないわけです。ワンラック分、あるいはそれ以下だってできる分でいい。
自分ができる範囲でやってもらっているからこそ続くんだと思います」

デザイナーは人気のトップブランドから、まだ知名度の低い新進のブランドまで幅広い。
新進デザイナー側にとってみれば、新たな客層にこの機会に知ってもらうチャンスにもなる。

「じつは昨年NYから日本に寄付された寄付額を見ても、ファッション業界から寄付された金額が上位を占めるんですよ。
そのくらいファッション界というのは支援を熱心にしてきているし、ファッションは大きな寄付を集めやすいんだと思うんですね。
そして買うほうにしたら、ショッピングをいいことに使えるから、気持ちがいい」

そうした誰にとってもプラスになるイベントだから、これだけ大規模に開催できるのだろう。

雨にも係わらず、朝から開場を待つショッピング客の列が並んだ。

セール初日には50ドルのチケットを予約購入したVIPたちが先に入り、そしてオープンと共に列をなした客たちがバワリーホテルの会場内に。

参加デザイナーである人気ブランド 3.1 Phillip Limのフィリップ・リムさんは、
「復興を助けることは簡単だけれど、忘れないことのほうがむずかしい。忘れていかないことが大切だと思う」
と語る。

FGFJのメンバーとデザイナーのフィリップ・リムさん。 左から3.1phillip Limの影山京子さん、VPLの花沢菊香さん、フィリップさん、 バーニーズ・コープのウィメンズファッション・ディレクター小倉朋子さん、 3.1phillip Limの山村千秋さん。

雨天という悪天候にも係わらず、ショッピング客の足は途切れずに、二日間でのべ1000人が来場した。
売上げから約135000ドル(約1000万円)の収益が出て、これはジャパンソサエティの大震災支援ファンドと、「帰心の会」に寄付される。

「帰心の会」とは日本を代表する建築家である伊東豊雄、山本理顕、内藤廣、隈研吾、妹島和世(SANAA)の5名によって設立された団体で、これからの町作りを考え、被災した人が集まり安らげる『みんなの家』を造るプロジェクトを展開している。

「せっかく才能あるデザイナーたちが寄付をして集まった大切なお金ですから、それにみあうところに寄付したいと考えました」
と菊香さん。

「帰心の会は日本を代表するような才能が集まっているということ、そして目に見える形で共有住宅になるという結果が出ることで選びました」

FGFJのチャリティトートを手にしたボランティアたち。 のべ100名近いボランティアが参加した。

NYのデザイナーたちとファッションガール、そしてニューヨークのおしゃれ好きの力が集まってできた寄付が、近い将来に被災地での集いの家になる。
自分がした寄付が形になって見えるのは誰にとっても嬉しい支援ではなかろうか。

ファッションガールズフォージャパンのチャリティーセールを、来年もぜひ続けていきたいと語る菊香さん。

NYが日本に送るエールは終わらない。

PHOTO: 24 Hour Party People <http://24hpp.com/>

黒部エリのホームページはこちら
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書くことが生きること。NY在住のマルチなクリエイティブティブライターです。もと少女小説家で、日本の女性ファッション誌や男性誌にトレンド情報を書き、さらにブックライター、コピーライター、エッセイ、小説まで幅広く書いています。たったひとつの特技が、書くこと。不得意なことは山ほどあり(汗)

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