ヒトコの小径

ニューヨークで再発見したNYパブリックライブラリー

今年のサンクスギヴィングは、今までとちょっと違った雰囲気のサンクスギヴィングだった。

なんせ、毎年ターキーを焼いてくれていたグランマは、その後いつも世界一美味しいコーヒーを入れてくれたダグが、今年の初めにとうとうリタイアーしたので、一緒にフロリダへお引越しをしてしまったのだ。

NYには、グランパたちはいるけど、もうグランマたちはいないわけだし、子どもたちが大好きなグランマの手料理もない?!

フロリダとNY。
私たちのいるNCからは、北と南で、全く逆方向の位置にある。

うーん。一体、どちらに行ったらいいのだろう?
これから、ホリデイは、どんな感じになるのかな?

なーんて、そんなことで、実はずっと頭を悩ませていたわけだ。

ところが先月の初めになって、グランパに尋ねてみると「今年はうちにみんなを呼ぶから、子どもたちを連れて是非来て頂戴!」と軽く言われた。

というわけで、今年もやっぱりNYでサンクスギヴィングを過ごすことになったわけ。

なんだ。
いろいろ悩んで損したな(笑)。

ということで、車でI-95をひとっ走り。

っつうか、14時間かけて北上した(グーグルマップでは、9時間47分と出るけど、いつも最も混んでいる時間帯に出かけるので、12時間以上かかる、汗。しかも今回は、スピーディングチケットも切られちゃったし、涙)。

「この年になると、子どものことよりも、自分の体の方が断然大切よね~。もう絶対に無理はできないし、気をつけないとね、と思うわ」

なんて、真面目な顔して友達に言うと、いつも笑われる。

「何言ってるのよ。14時間もドライヴしてNYまで来ちゃうんだから、まだまだ全然大丈夫じゃない?」

確かに、かなりワイルド。
ちょっと前までは私も3時間以上のドライヴの旅だったら、飛行機でしょう、と思っていたが、最近は、どこでも車で行くようになってしまった。

しかし、やはりNYは楽しい。
勿論5日間じゃ、会える友人も限られているし、全然足りない。

が、歩くだけで嬉しいと思える街は、他にあまりないと思う。
子どもたちもきらきらする街を見て大はしゃぎ(笑)。

来てよかったね。

短い滞在だったので、数名の友人以外には会うことをあきらめて、ひとりでマンハッタンを歩き回った。
お天気も最高。Tシャツだけの人も多かった。

3時間ぐらい時間が空いた。
まだやり残していた仕事もちょっとあったので、どこかでコンピュータを開けないと。

さて、何処に行こうかなあ?

と思ったら目の前に、NYパブリックライブラリーがあった。

そうだ、ここに入ろう。

考えてみたらNYに16年在住してパブリックライブラリーに入ったことなんて、覚えている限りでは、一度もない。

42丁目とフィフスアヴェニューにあるメインライブラリーは、勿論知っているし、よく待ち合わせとかには使ったけどね。
そうそう、あのライオンのいるところ。

中に入ると、ツリーがどーんと飾られていて、とってもきれいだった。
一階には、ライブラリーショップもあり、いろいろなオリジナルグッズも売られていた。

建物は、歴史のあるものだし、風格もありゴージャスそのもの。
ホールには、ミュージアムのようにいろいろなアーティストの絵や写真が飾られている。

うわっ。こんなにきれいなところだったのかあ。

今まで全く気がつかなかった。

あまり深く気にしたことがないが、そのライブラリーの正面玄関にいる2頭のライオン。
「アスター(Astor)」と「レノックス(Lenox)」という名前がしっかりとついているそうだ。

1911年に作られたそうで、今年の5月にそのライオンたちは、100歳を迎えたらしい。
現在では、NYのもっとも「lovable public sculpture」と言うことで、地元ニューヨーカーや世界各地から来る観光客にも親しまれている。

最近、大掛かりなクリーニングをしたばかりで、今後も、この歴史的遺産を大切に保つためにも、ホリデイシーズンの飾り付けは、一切禁止になったそうだ。

こういう話は、NCに帰ってきてオフィスの同僚と話をしている時に教えてもらった。
みんな、よく知ってるなあ。

というか、NYのことは、外にいる人の方が詳しいんだなあ、きっと。

「あのライオン、なんて呼ばれているか知ってる?
南側にいるのが、Patienceで、北側のが Fortitudeよ」

ということ。

Patienceとは「忍耐」で、Fortitudeは「不屈の精神」。

「不屈の精神」はまだしも、「忍耐」なんて、ニューヨークには一番似合わない言葉じゃないの?
と思いきや、その裏には、こういう話があったのだ。

時代はさかのぼって1930年代。
世の中真っ暗。
希望のかけらもない世界大恐慌の時代。

ニューヨークでも人々は不況に苦しんでいた。
仕事もなく、食べるものもあまりなく…

かといって、「Occupy Wall Street」などという運動も起こらず、人々は毎日慎ましく生活を営んでいた。

そんな時に、当時の熱い(かどうかわからない)NY市長がニューヨーク市民に呼びかけたのだ。
こういうご時世に生き残るために、我々に必要なのは、「忍耐」と「不屈の精神」!この二つでしかないのだ!と。

そして、その結果、丁度その頃、ニューヨークのシンボルにもなりつつあったパブリックライブラリーのその2頭のライオンを、これからの明るい未来を託して「Patience & Fortitude」と名づけたのだそうだ。

ほぉ。
またしても全然知らなかった。
なんだかかっこいいじゃないの!そのライオンたち。

銀座の某デパート正面とかにもあるし、建物の入り口によくいるライオン、とぐらいにしか思っていなかったが、そういう凄いメッセージを背負って100年近くもニューヨークを見守っていたのかあ。

その話を聞いた時には、感動して涙が出そうになった(笑)。

多分、そういう話を知っているニューヨーカーはあまりいないと思うし、地元のニューヨーカーでパブリックライブラリーに通っている、という人も、今の時代少ないと思う。

しかし、フリーWI-FIは、ラップトップ持参だと無制限で使えるし、とにかく静かで快適なのだ。

しかも、えぇ?この人、モデル?と思えるほど、かなーりカッコいい人たちがたくさんいた(←マジで)。
私の席の目の前に座っていた人も、とても美形で、そこで過ごした時間は、かなり充実した(笑)。

某ブックストアーのようにブラインドデイトの待ち合わせ場所になっているとか、出会いが期待できるとか、そういう裏事情はよくわからないが、人々の憩いの場になっていることは確かだと思う。

また近々行きたいなあ。
今更だけど、新しい発見をした気分。


NYパブリックライブラリーのクリスマスツリー。
アメリカの公共の場での「クリスマスツリー」の賛否両論は、止むことがない。
せめて「ホリデイツリー」と呼ぼう、という運動もある。
NYパブリックライブラリーは、名前こそ「パブリック」となっているけど、
実はプライヴェートな財団法人によるものらしい。
これが本当に「パブリック」だったら、こんなクリスマスツリーはなかったかも?!</p?

上山仁子その他のサイト・HP子育てブログ
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ニューヨーク在住15年を経て2007年12月よりノースカロライナ州へ生活の拠点を移したグラフィックデザイナー兼ライター。英語学習・ティーン向け・女性のためのコーチングも行っている。

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