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世界のトップレストランにNYのモモフクが初登場!

4月20日に発表されたのが、恒例イギリスの “The Restaurant Magazine”誌 による「サン・ペレグリーノ 世界のベストレストラン50」

4月20日に発表されたのが、恒例イギリスの “The Restaurant Magazine”誌 による「サン・ペレグリーノ 世界のベストレストラン50」。

1位は4年連続で、スペインの「エル・ブジ」に栄冠が!
2位はイギリスの「ザ・ファット・ダック」

さーて、その他はどんな顔ぶれでしょうか。
発表です。
ぷがぷが、どんどん。

注目ポイントには色をつけてあるわよー!
オレンジになっているのが、NYのレストランよー!

1 El Bulli : Spain
2 The Fat Duck : UK
3 Noma : Denmark
4 Mugaritz : Spain
5 El Celler de Can Roca : Spain
6 Per Se : USA
7 Bras : France
8 Arzak : Spain
9 Pierre Gagnaire : France
10 Alinea : USA
11 L’Astrance : France
12 The French Laundry : USA
13 Osteria Francescana : Italy
14 St John : UK
15 Le Bernardin : USA
16 L’Hôtel de Ville : Switzerland
17 Tetsuya’s : Australia
18 L’Atelier de Joël Robuchon
19 Jean Georges : USA
20 Les Créations de Narisawa : Japan
21 Chez Dominique : Finland
22 Ristorante Cracco : Italy
23 Die Schwarzwaldstube Germany
24 D.O.M. : Brazil
25 Vendôme : Germany
26 Hof van Cleve : Belgium
27 Masa : USA
28 Gambero Rosso : Italy
29 Oud Sluis : Netherlands
30 Steirereck : Austria
31 Momofuku Ssäm Bar : USA
32 Oaxen Skärgårdskrog : Sweden
33 Martin Berasategui : Spain
34 Nobu London : UK
35 Mirazur : France
36 Hakkasan : UK
37 Le Quartier Français : South Africa
38 La Colombe : South Africa
39 Asador Etxebarri : Spain
40 Le Chateaubriand France
41 Daniel : USA
42 Combal.Zero : Italy
43 Le Louis XV : Monaco
44 Tantris : Germany
45 Iggy’s : Singapore
46 Quay : Australia
47 Les Ambassadeurs : France
48 Dal Pescatore : Italy
49 La Calandre : Italy
50 Mathias Dahlgren Sweden

アメリカ勢でのトップは、6位のパー・セ。
フレンチ・ランドリーの順位は下がってしまったけれど、さすがトーマス・ケラー、アメリカの王者の地位を譲りません。

おおおー!
20位には東京のフレンチ「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」が初登場!
すげー!
パフパフ、どんどん!

おおー、27位にはNYのMASAが返り咲いていますねー。
NYでいちばん高いといわれる割烹ですな。

シドニーのTetsuyaは17位。
NOBU ロンドンは34位。
日系レストラン大活躍です。

そしてみなさま、ご注目!
本日のメイン・イベントは、じゃーん、31位よ!

なんと「MOMOFUKU Ssam Bar モモフク サアム・バー」がランキング入りしているのだー!
どっひゃあああ、ぶったまげー!

Photo : Kwong Yee Cheng

このMOMOFUKUはNYでは大人気のレストラン・チェーン。

オーナーのデビッド・チャン David Changは、1977年生まれ。
コリアン系アメリカンで、フレンチ・カリナリー・インスティテュートで料理を勉強。
03年に「MOMOFUKU NOODLE BARモモフク・ヌードル・バー」をイーストビレッジにオープンさせて、たちまち大人気に。

この「MOMOFUKU」というのは、「福の桃」という意味と、さらにデビッドが日清食品創業者であり、台湾系日本人の安藤百福(あんどう・ももふく)氏を尊敬しているために、命名したものらしい。

そしてヌードルの成功から、06年に「モモフク・サアム・バー」をオープン。

フレンチのテクニックをもって、アジアや南米の食材をうまくミックスさせるという、NY流のミックス&マッチな料理を展開。

08年には「MOMOFUKU KO モモフク・コー」をオープン。
これがなんとミシュラン二つ星を取るという快挙に。
たった12席の「KO」はNYでもっとも予約を取りにくい店という評判を得ることになったのでした。

Photo : roboppy

その他にも、
「ジェームス・ビアード NYCベスト・シェフ賞」
「ボナペティ誌 07年シェフ・オブ・ザ・イヤー」
「GQ誌 07年シェフ・オブ・ザ・イヤー」
など数々の名誉あるアワードを受賞。

そして最新の店が中華まんじゅうやデザートやクッキーを売る「MOMOFUKU BAKERY AND MILK BAR モモフク・ベーカリー」

かようにしてNYに一大モモフク帝国が築き上げられているのです!

しかしまさか世界のトップレストラン50位圏内に入るとは!
なんと一流店「ダニエル」の上よ!
こりゃカリスマ・シェフのダニエル・ブリュー、大激怒か?

しかも驚きポイントとして、この「サアム・バー」は庶民レストランなのだ!

「コー」のほうはコース料理になっていて、ディナーが100ドル(なぜかランチは160ドル)
ドリンクを含めて、150~180ドルといったところ。

しかしながらサアム・バーは一品料理で、ダイニングルームもコミューターテーブル(長卓のこと)にベンチシートというカジュアルさ。

しかも値段だって、お高いフレンチ・レストランとは段違い。
アペタイザーで12〜16ドルくらい、アントレで19〜32ドルくらい。
ザッとご予算50〜60ドルといったところ。

ほへー! ありえなくない?
5000円くらいの庶民レストランが、世界のトップ50入りする?

うーぬ、うーぬ、驚いた。
この結果に、
「やっぱりNYは野心ある料理人にとって夢の場所なのだなー」
という感慨をもったエリぞうでございます。

だってアメリカン・ドリームが実現できるんだもん。

デビッドの出発点となったモモフク・ヌードル・バー。
ぶっちゃけていえば、ようは創作ラーメンですよ。

日本人にしたらどうってことないラーメンですが、これが大当たりして、ついに世界のトップシェフに数えられるように昇りつめたんだから、まさに現代の藁しべ長者のよう!

だって考えてみて、だよ?
これが東京だったら、はたしてバリアを突破できただろうか?
どんなに腕がたつとしたって、創作ラーメンの店主がファインダイニングの店を出して「世界のトップシェフ」に躍進するほど、周囲が盛りたててくれるもの?

それを考えると、NYはやっぱり新しいモノを受けいれる気風があるのだなあ、と感じるわけです。

NYで非常に影響力のあるグルメ批評といえば、ニューヨーク・タイムズのダイニング欄。
このニューヨーク・タイムズの批評というのはおそろしいところで、酷評されたせいで潰れたレストランもあるくらいなんですよ。

ところがモモフクはヌードル・バーからコー、サアム・バー、出す店出す店、もう手放しで大絶賛なのだ。
だもんで、わたしたちの間では、

「デビッドとニューヨーク・タイムズの記者はデキているんじゃないか?」

と笑い話にまでなっていたほどなのよ(笑)

そしてついに英国のグルメ雑誌にも認められて、世界のトップレストラン50位圏内にもイン。
多くのレストランがNYに出店したがるワケがよーくわかったわ。

つまり力のあるグルメ批評家が訪れてくれるから、世界のトップレストランに躍り込める可能性があるってことだものね。

さて、このサアム・バーはメニュが毎日替わり、予約は取らないというシステム。
どんな料理を出しているかといえば、フュージョンなアメリカン。
ちょっとメニューとフリッカーを覗いてみましょう。
ふむふむ、どんな風ですかね?

天然ストライプバスの刺身、フェンネル、ヨーグルト、コンコード・グレープ

steamed buns – pork belly, hoisin, cucumbers, scallions
蒸し中華まん

Photo : Andrew Lin


ブラッド・ソーセージ、いちじく、ライムのピクルス、フリース・レタス

バーガンディ産カタツムリ、XOジャンソース、ポテトのピュレ、チンゲンサイ

ほほう、斬新なメニュー構成ですね。
デビッド・チャンの強さは、なにが評論家や客に受けるかわかっているところでしょうね。

この店では、いいハムも揃えていたり、パンとバターにシーソルトとラルド(豚の背脂)を混ぜたりと、目配りが利いている。

客に「驚き」と「楽しみ」を与えるスタイルを提供しているのがご立派。
デビッドのシグネチャーとして有名なのは、「コー」で出される、こんな料理。

アメリカ産キャビアのスモークした玉子がけ、オニオンとミニ・ポテトチップ添え。

凍らせたフォア・グラを、リースリングのジュレ、ライチ、松の実のブリトルの上から削ってかけた「シェイブド・フォア・グラ」

揚げたショートリブ、人参のピクルス、大根のマスタードシードがけ

ポークの脂を使ったイングリッシュ・マフィン

常識をくつがえすコンビネーションの連続で、食べた客が必ずや人に話したくなる類のお皿よね。
ちゃんと食を使ったエンタメとして成りたっている。

彼の料理はたしかに旨いし、センスがいい。
でもそれだけでなくて、デビッドさん、非常に戦術的に考えられるビジネスマンではないか、という気がするよ。

東京は今や世界でもトップクラスの美食都市だと思うんですよ。
全体的なレストランの質の高さなら、NYに勝っている。
正直いってランキング50 以内にもっと入っていたっていいところ。

とすると、あとはエンタメ性と宣伝力の問題なのでは。
いかに世界の一流評論家をひっぱって来て驚かせられるか、世界にむかって宣伝できるかじゃないですかねー。

いっぽうPRという面ではやはりNYは断トツに強い。
スターになりそうな若手がいたら、じゃんじゃか盛りたててあげるのが、NYのいいところ。

長い目で見れば、スター・シェフを育てることが、NYの観光誘致にもつながることだからね。やっぱりスターは周りが育ててあげなくちゃ。

なるほど、NYにはまだアメリカン・ドリームが残っている。
野心あるシェフがNY出店を考えるのは当然のことだと納得できた、このランキング。

なにはともあれ50ドルで世界のトップレストランが味わえるというのは歓迎すべきことで、話のネタにぜひどうぞ!

Momofuku Ssam Bar
www.momofuku.com/ssam/default.asp
電話:212-254-3500

ランチ  / 毎日11:30 am – 3:30 pm
ディナー / 日曜〜水曜 5 pm – 12 am 木曜〜土曜 5 pm – 2 am

黒部エリのホームページはこちら
ブログ「エリぞうのNY通信」はこちら
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書くことが生きること。NY在住のマルチなクリエイティブティブライターです。もと少女小説家で、日本の女性ファッション誌や男性誌にトレンド情報を書き、さらにブックライター、コピーライター、エッセイ、小説まで幅広く書いています。たったひとつの特技が、書くこと。不得意なことは山ほどあり(汗)

1 comment on “世界のトップレストランにNYのモモフクが初登場!

  1. Pingback: チャイナタウンでお買い物。できた!モモフク・サム・バーの味。 | NY Niche

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