ヒトコの小径

念願の「マイホーム」購入

5月になった。

この時期は、PKに通っているうちの子どもも卒業式を迎えるシーズンであり、何かと忙しくしている。

特にうちの場合、突然だが、引っ越しをすることになったので、尚更、ばたばたしている。

長男には、はっきりと決まるまで言うのを延期していたが、やはりもうこれ以上は隠している理由もないと思い、先日、引っ越しの件を告げた。長男は、引っ越しが大好きなので(多分、大きいムーヴィングトラックが好きだからだと思うが)「え?わーい。ほんとう?どこに引っ越しするの?新しいおうちはどこ?今、行きたい!」と開口一番で、嬉しそうにそう言っていた。

「引っ越しなんてしたくない」と泣かれるよりはいいと思ったが、彼はまだ、お友達とお別れしなくてはならないことに気が付いていないのだ。子どもは、すぐ新しい環境にも慣れると思いつつ、そんな長男のことを考えると、とても心が痛む。

新しい学校へレジストレーションをしに行った時、「A君も今日、来てる?」と、今の学校でできた大親友のA君のことをひつこく何回も聞いていた。

私自身、20年来の友人がたまたま近くに住んでいるフォレストヒルズから離れるのは、非常に残念だ。子どもを通して知り合った、隣のビルディングに住んでいる日本人ファミリーとも、これからは気軽に遊んで貰ったりお互いのアパートメントへの行き来ができなくなると思うと、それもとっても寂しい。ウエストチェスターは、全体的に日本人が多い所だが、私たちが住むことになるペラムマナー(Pelham Manor)という地区は、日本人があまりいないそうだ。それも少々気になる。

家族5人で住むには狭いかもしれないし、必ずしもそこが、完璧な場所であるわけではない。しかし、私たちの今回の決断は、間違いがないと家族で確信している。

6年以上にわたって続いたハウスハントに、取り合えず決着を付けて、コンドミニアムを購入することにしたのだ。

テロ、景気低迷、出産/育児などが重なり、途中、休んでいた時期もあったが、6年もあらゆる場所を探していたのに「これだ!!」という物件がでてこなかったのは、根本的にまだまだ夢と現実との妥協点が定まらず、決断するに至らなかったからだ(ちなみに、見に行った物件のエリアは、ニューヨークシティ、ウエストチェスターだけではなくて、その上の群になるパットナム、更に北に行って、ウッドストックなどのニューヨークアップステイト、ロングアイランド、ニューヨーク州を離れたコネティカットやニュージャージーにまで亙ります)。

予算の割には、夢ばかり追っていたし、こだわっていた「庭付き一戸建て」は、所詮私たちには無理だと最近になってやっと気が付いた。急遽、頭を切り替えて、現実的に近場なコンドミニアムかコープでいいのではないか、と考え直したところで、すぐにいい物件に巡り会えたのだ。これも何かの「縁」ではないか、と思った。

アメリカで、不動産を買う時には、「asking price」という売り手が提示している物件の値段を元に、買い手が「offering price」と呼ばれる付け値で交渉する。同時期に多数の付け値が出た場合は、競りで値段がどんどん吊り上がっていくのだ。英語ではその競り合いを「bidding war」と言うそうだ。

過去に数回、私たちもその「bidding war」で悔しい思いをしたことがある。今回は絶対にそういう思いをしたくないと思ったので、最終的な値段は、私たちの最初の「offering price」よりも少々高値になってしまった。しかし、それは、アメリカで不動産を買う時にはよくあること。どの程度、その物件が欲しいかどうか、または、どれだけの値段まで出すことができるかどうかを冷静に見極めて判断出来ていれば、「bidding war」で失敗することはない。

ニューヨークでは、不動産売買の受け渡し時には、弁護士をたてるのが義務づけられており、現在、私たちもいろいろと書類にサインしたり、モーゲイジ(ローン)を組んだりと、実際にクロージング(closing)と呼ばれて、買い手側に物件が引き渡されるまでの作業で、目が回る思いをしている。

一時のバブルは去ったものの、アメリカの不動産はまだまだ根強く上がり続けている。

「6年前に、適当な所で妥協しておけば、今頃大設けができていたのにぃ~。そのお金でドリームハウスだって買えたかもよ」とは、後の祭。

夫の友人で、郊外でアッパーミドルクラスとして平均的暮らしを送っているアメリカ人の多くは、「自分たちが買った家の値段が、今では、2倍3倍になっている」と、余裕の発言をしている人たちも多い(クソ~!)。

これから、不動産マーケットがどうなるかは神のみぞ知る。これ以上はもう上がらないという噂もあるが、それと同時に金利が上がるというのも事実らしいので、何が「得」であるかを計算ではじき出すのは不可能に近い。

私たちにとっては、少なくともこれから馬鹿高い家賃を払わなくてもすむのだから、「無駄なお金(家賃)」を捨てているというプレッシャーから、多少なりとも解放された気分になるわけで、それだけでも今回の決断は正解だったと思う。

普段はあまり意見が合わずに、すんなり物事が運ぶことがない私と夫が、珍しく議論することなく意見が一致したというのも、ここに決めた理由の一つだ。複雑なマーケットのことなどはあまり深く考えずに、この物件に出会った時が、私たちにとっての買い時だったということで、納得するしかない。

さて、うまく行けば来月末の引っ越しになる。私の予定日とも重なりそうなのが心配であるが、まあ、何とかなるだろう。

上山仁子その他のサイト・HP子育てブログ
Advertisements

ニューヨーク在住15年を経て2007年12月よりノースカロライナ州へ生活の拠点を移したグラフィックデザイナー兼ライター。英語学習・ティーン向け・女性のためのコーチングも行っている。

0 comments on “念願の「マイホーム」購入

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

%d bloggers like this: