ヒトコの小径

「さくらさく」

今まで一緒に働いてきた仕事場のボスに関して、私はずっと恵まれてきたと思う。

現在のボスは「ナイス」な人で、多分私との相性が合っているのだと思う。育児優先のワーキングママの私にとって、今のご時勢、これ以上のいい条件で働かせてもらえる所はあまりないだろうと思っている。

しかし、なんと言っても私がデザイナーになるきっかけとなった最初の就職先でのボスは、デザイナーとして私にとても大きな影響を与えてくれた人であり、彼の元を去って15年ぐらい経つ今でも、私が最も尊敬する人のうちの一人だ。

大手広告代理店勤務後、20代後半ですでに独立。その後、広告業界だけでなく、ファッション、音楽界でも第一線で活躍していたアートディレクターである。ファッションデザイナーでもあるキレイな奥さんがいて、私が弟子入りした当初は、最初の赤ちゃんが生まれたばかりで「もう大変だよ」と嬉しそうに言っていたのを覚えている。

まあ、私にとっては、デザイナーとしての師匠であるわけだから尊敬するのが当然と言えば当然なのだけれど、当時、「バイトでモデルをしています」的な生温い生活をしていた私が、偶然に出会った人としては、非常にラッキーだったわけである。

先日、その元ボスから久しぶりにメールが届いた。「さくらさく」というサブジェクトだ。

今年は桜前線が例年よりも圧倒的に早いとはニュースで聞いていたが、やっと私が待っていた知らせが来た、とすぐにわかった。彼の長男で、一浪していたR君が受験に合格したのだ。

「東大に合格しました。今まで応援ありがとう」

短いメッセージだったが、私は心から感動した。

それにしても、私が彼の元で働いていた頃、六本木のオフィスから比較的近かった幼稚園まで、ボスの奥さんの代わりにお迎えに行ったり、オフィスに遊びに来た時に一緒に遊んであげていた、あの子どもが本当に「東大」に合格するとはねぇ。私もかなり誇らしい。

そう言えば、奥さんが「R君ったら、もうアルファベットも言えるのよぉ。天才だ、って思ったわ」なんて、喜んで言っていた時があったなあ。「全く、M子さんも親バカなんだから」と、R君がまだ2歳に満たないその時は、全く聞き流していたのだけれど、マジに、R君はタダモノではなかったのかもしれない。

仕事面では絶対的に尊敬でき、彼と奥さんとの関係にも、「結婚したら、あんな夫婦になりたいなあ」と、ずっと憧れていた。それでもって、子どもまで「東大」に合格させることができたなんて、R君本人の努力の成果もさることながら、やっぱり元ボスは凄い、と私は改めて思ってしまった。

「東大」に合格することが人生の最大の幸せであるとは言い切れない。人生の「真の勝者」になるには、これからの彼の頑張り次第にかかっているのだと思う。しかし、やはり「東大」は「東大」だ。R君は、かなり好位置である所から、人生の新たなるスタートを踏み出すことになったのだ。春からの大学生生活を大いに楽しんで、もっともっと勉学に励んで欲しいと思う。

よかったね、R君!本当におめでとう!

上山仁子その他のサイト・HP子育てブログ
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ニューヨーク在住15年を経て2007年12月よりノースカロライナ州へ生活の拠点を移したグラフィックデザイナー兼ライター。英語学習・ティーン向け・女性のためのコーチングも行っている。

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