ヒトコの小径

生タイソンを見た日に思ったこと。

先日は、ミーハーな私にとってはちょっとテンションが上がる日だった。うちのオフィスの隣には、タイソンという超売れっ子黒人モデルのお母さんが経営しているモデルエイジェンシーがあるのだが、そのタイソン本人が、オフィスに遊びに来ていたのだ。

「ねぇ、ねぇ。タイソンが来てるよ!」とオフィス内でもミーハーな女子だけが数名、興奮してひそひそと噂話しを始めた。「えっ?じゃあ、私見てくる!」とミーハーを代表する私は、トイレに行くふりをして、隣の部屋をチェック。と思ったら、いきなり「United States Postal Service」のロゴが入った制服のようなシャツを来ている黒人のニイちゃんがホールウェイで何やら写真を撮っているではないか。一緒にトイレに行くと言った女子に「げっ?あの人がタイソン?でも・・・?!」と私。「あんな格好していたら、マジでただのメイルマンみたいねぇ」彼女も、本音をチラリ。私たちは思わず、ジーンズの垂れ具合も、全然セクシーとは言えないそのニイちゃんを見て、がっくりきてしまった。

戻って来てみんなに「背もそれほど高くないし、足も超短いの。顔は確かにタイソンなんだけどね」と報告すると、側を通りかかったボスが「でもあのガキが、今のドル箱なんだよ。どういうルックスであろうと関係ないさ」と笑いながら言った。

そうかあ。ママの所に遊びに来て、気が抜けていたのかもしれないし、カメラを前にするとしっかり「プロ」の顔になるのかもしれないなあ。それにしても、私はそこで昔の映画『Six Degrees of Separation』を思い出してしまった。

その映画から発展したパロディで、『Six Degrees of Kevin Bacon』というゲームが巷じゃ、流行っていたので、そちらの方を知っているという人も多いかもしれない(ケビン・ベーコンと色々な俳優をリンクさせて得点を争うもの。それにしても彼は、地味だけどかなりたくさんの映画に出ていて、いろんな俳優と意外なところでつながっているのだ)。

この『Six Degrees of Separation』という映画のテーマは、「全ての人間は、6人、またはそれ以内のサークルにおいて、何らかのコネクションを見つけることができる」ということである。私の記憶が正しければ、映画の中で、リッチな母親がその子どもにこう言うのである。

「世の中をうまく渡るのには、人生のその時々に正しい人を自分の回りに選んでいるかどうか、ということなのよ。人間は誰だって大統領ともコネクションを見つけることができるはずなのよ。そこまでの道のりである、6人をどう選ぶかどうかってことね」

タイソンには大変申し訳ないが、私は彼に会った日にそんなことを考えてしまった。別にタイソンがそうであると断定している訳ではないが、世の中、自分の才能に見合う以上のチャンスを与えられて生きているラッキーな人もたくさんいる。人生、とっても不公平な気もするが、ラッキーも才能の内なのかな、とつくづく思った。

上山仁子その他のサイト・HP子育てブログ
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ニューヨーク在住15年を経て2007年12月よりノースカロライナ州へ生活の拠点を移したグラフィックデザイナー兼ライター。英語学習・ティーン向け・女性のためのコーチングも行っている。

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