ヒトコの小径

Let’s have a botox party!

この間、アメリカにおける美容のトレンドやファッションをレクチャーする、ちょっとしたセミナーのようなものを、日本から来た某化粧品会社の人たちと一緒に聞く機会があった。美容業界でキャリアを積んだアメリカ人女性が順番に各々の立場と見解から、アメリカでのコズメティックトレンドを分析し語るという趣旨のもの。

なーるほど。世の中そういう傾向にあったのかあ。知らなかった。というのが、正直、私の感想である。そのセミナーを仕切っていたプロデューサーの手伝いを頼まれて参加しただけだったので、そういうものにも興味があったわけではなかった。

アメリカのトレンドと一口に言ってもちょっとクセモノで、日本のように流行りとなれば、みんながみんな、それ一色になるわけではない。だから私のように、そういうトレンドにまるで気が付かない人がいるのも当然と言えば、当然である。

ここ数年(というか、10年ぐらい?)、私は全く「美容」ということからかけ離れたところで生活している。日本にいた時は、ファッションにも気を使っていたし、平日は勿論、週末だって24時間化粧はばっちりだった。勿論、流行りのエステティックサロンなんかにもしっかりと通っていた。

それがある時期から「寝起きのナスターシャ・キンスキー」を目指すようになり、大げさだけれど生き方そのものまで、超ナチュラル志向にするぞ、と思ったら、今まで一生懸命になっていた「美容」や「オシャレ」のことなどは、段々どうでもよくなってしまったのだ(注:ナスターシャ・キンスキーってアメリカでは、かなり「プッツン」系の女優というイメージがあるので、本来の彼女は、当時、私が思っていたものとはかなりかけ離れていたのだけれど)。

うーん。考えてみれば、かなりヤバイ。「お肌の曲がり角」だってもう何度曲がったか分からない程だし、お手入れも、マジでゼロ。自慢じゃないけど、口紅以外の「化粧品」だって実は持っていない。実のところ、ナチュラル志向だから自然に任せているなんて言っている場合ではないのである。

デジカメで撮った自分の写真を兄にメールで送った時、「今度、いいもの送ってあげるから待っていなさい」なんて返事が来たと思ったら、化粧品やクリーム、洗顔石鹸など、お肌のお手入れセットサンプル商品がどっさり送られてくる始末。毎日のお手入れをしっかりしなさいと、言わんばかりの兄だったが、そこまで酷くなってしまっているのか、と結構焦ってしまった。

しかし、面倒くさいことはもう絶対にできなくなってしまった私。このセミナーによって、今後の生活に影響が出るということは絶対にないが、これだけは要チェックだと思ったことが一つだけあった。それは「botox」と呼ばれるしわ取りがアメリカではかなり流行っているということ。「みなさん若くて、お肌もきれいですが、どんな化粧品を使ってお手入れしているのですか?」という質問を日本の人たちがした時に、来ていたアメリカ人たちは迷いもせず「化粧品なんかじゃないわ。Botoxよ!」とみんなで顔を見合わせて笑っていた。

「botox」は、注射で皮膚の中に薬を投入し、一部の筋肉を麻痺させてしわを取り除くというもの。副作用もなく、効果は3、4ヵ月なので、嫌だったらいつでも辞められるという利点がある。

彼女たちによると、マテリアル社会に嫌気がさして、ヨガだのレイキだのとスピリチュアルな世界にはまっているアメリカ人でさえも、やっぱり欲しいものは今すぐに手に入れないと気がすまない。アメリカ人女性たちは、気長にナイトクリームでマッサージするなんて「時間の無駄」だと思っているらしい。

ニューヨークでは、「botox party」というものだってあるのだそうだ。打った後の15分ぐらいは、麻痺させる筋肉の位置がずれたりしないように、真直ぐな姿勢を保って大人しくしていないということで、この「botox party」とは、botox を打った後、「みんなで静かに会話を楽しむ会」なのだそうだ。

「整形」というカテゴリーにも入っておらず、お値段もしわの広がる範囲にもよるが、大体が一回数百ドルとお手頃で、「みんなやっている」らしい(残念ながら、保険は効かないそうです)。

彼女たちが言う、「みんな」というのは、多分、自分たちと似たような人たちのことなのだろう(彼女たちは、マンハッタンのアッパーミドルクラスの50代の白人女性。例えば、住居はアップタウン、ハズバンドがドクターで、といった感じの人たちだった。ニューヨークには医者や弁護士がゴロゴロしているから、確かにかなりなマジョリティと言えるのかも知れないけれど、ちなみに私の身近なところでは、これをやっている人は今のところいないです)。

「botox」は遍頭痛にも効果があるそうで、しわ取りとして打つのに抵抗がある人は、言い訳として遍頭痛を理由にしている人もいるとか。

ファッションコメンテイターとしても活躍しているコメディアンのジョーン・リヴァースが「私たちにとって、しわ取りやフェイスリフトなんていうものは、定期検診を受ける感覚でやるものよ。車だってメンテナンスするでしょう。あれと一緒。年に2回、私はしっかりと顔のお手入れとしていろいろやっているわ」と、以前、堂々とTVのインタヴューで言っていた。ハリウッドでは、整形なんて当り前だとはよく言うけれど、私が目指していた「寝起きのナスターシャ・キンスキー」にもハリウッド流細工があったのかなあ?

「将来的には、ピルでもっと簡単にしわ取りができるようになるわよ」ということだったが、そうなったら、私も是非、試してみたい。

上山仁子その他のサイト・HP子育てブログ
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ニューヨーク在住15年を経て2007年12月よりノースカロライナ州へ生活の拠点を移したグラフィックデザイナー兼ライター。英語学習・ティーン向け・女性のためのコーチングも行っている。

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