セレブの小部屋

リサ・クドローがほめてくれた ユニクロのジャケット

年末はアカデミー賞候補の映画がたくさん封切られるので、私のように雑誌やテレビ用に取材をする映画ジャーナリストは大忙し。

2002年末は5週間のうちに、ジョージ・クルーニー、リチャード・ギア、ニコール・キッドマン、レネ・ゼルウェガー、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ、ヒュー・グラント、サンドラ・ブロック、ロバート・デニーロ、ビリー・クリスタル、サム・ロックウェルなど多くの映画関係者に、インタビューした。

普段は育児に忙しい私、仕事以外では家をあけない。仕事であっても家を長くあけられないので、スパイク・リーのインタビューさえ、この年末には断ってしまったほど。

そんな私なので、洋服の買い物や大人だけで外食なんて贅沢はゼロ。だから、お出かけのときは、もう何を着ていいのか分からなくなっている。
ちょうど東京からニューヨークに遊びにきていた妹がおいていったユニクロの1000円セーター・ジャケットが、唯一、私のワードローブのなかでは新品だったので、なんと上記した映画スター全員に、それを着込んで会いにいった。「ほら、いつも黒のジャケットを着て時間ギリギリに駆け込んでくる人」と、そのうち呼ばれるだろう。

でも、しっかり1000円ジャケットと一体化している私に向かって、リサ・クドロー(テレビ番組『フレンズ』の女優)は、「ユーアー・プリティ」と、言ってくれた。「エーッ!そのセリフ、うちのダンナに自慢しなきゃあ!」と、なにげなく放たれた発言に大騒ぎした私。
だって、「ユーアー・プリティ」だなんて、もうこの6、7年、耳にしてないセンテンスだ。

だけど、ずいぶん前、私はあのセクシー女優キム・ベーシンガーから「あなただってセクシー・ウーマンだわ」と、言われたことがある!

「あなたはセクシー女優」と私が言ったので、お返し言葉が返ってきただけのことなのだが、ウフフフと、美女を目の前にオヤジのように内面デレデレになってしまった私だ。ハリウッド・スターへのインタビュー歴18年。自慢できるのは、これぐらいしかない。

思えば、私が初めてインタビューした相手はファンタジー映画『ネバーエンディング・ストーリー』の主役をつとめた子役ノア・ハザウェイだった。

緊張気味に彼の自宅を訪れ、その緊張をかくすためにヘラヘラ笑いながら「あーそう、フグが食べたいのぉ?」だなんて聞いていた私。当時、14歳になったばかりのキュートな男の子も、いまじゃあ、32歳になっているはず。そのあいだ、私はずっと同じような仕事を平行線で続けてきたのである。

振り返れば、失敗談もあり。それは次号でご紹介!

(c)2003 Yuka Azuma

 

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渡米は1982年。ロサンゼルスに13年在住後、ニューヨークへ。84年より映画記事を中心に雑誌等に寄稿。ハリウッド映画スターへのインタビュー歴は30年以上。訳書にマーク・デヴィッドジアク『刑事コロンボ』(角川書店)、同『刑事コロンボの秘密』(風雅書房)、フランク・サネロ『ジュリア・ロバーツ 恋する女神』(講談社)『ヴィダル・サスーン自伝』(髪書房)がある。

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