ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

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私を変えた5人の男:第四回 感謝祭

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アメリカ人が毎年11月の第四木曜日に祝う感謝祭は、私がこの国で最も好きな祝日である。 宗教にまつわる行事でもなければ、贈り物を交換する義務もなく、ただ各家庭が同じようなメニューをそれぞれのバリエーションで準備し(日本でいうおせち料理のような)、それらを囲んでその年のあれこれを感謝する。 私はここ4年間、 中西部オハイオ州のシンシナティーという街に住む叔母夫婦の家を訪ねている。 この叔母、三姉妹である母の一番下の妹なのだが、なにせ昔から付き合いが薄い。なにかにつけて妙に保守的で生真面目。そのうえ人一倍闘争心が強く負けず嫌い。私の最も苦手なタイプである。 今でも同じ国内にいながら、会うのは年にこの時一度きりである。 そもそも、なぜ毎年この最も好きな祝日を最も苦手な相手と過ごすことになったのか。その話は5年前にさかのぼる。

やみつきになりそう?NYCM初応援!

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世界中から何万人と集まるニューヨーク・シティ・マラソンがこの週末に開催された。 わたくし、これまでニューヨークにいながらも、いつも大学のテストと重なっていて見に行けなかったが、今年は、友人、上司、同僚が出場することもあって、初めて応援に繰り出した! 応援初心者の私は、もう何年も応援に出ている友人の指導の元?まず、日の丸を手渡され、「とにかく、何か叫んで来る人をチア・アップするのよ」と言われた。 これが、なかなか面白い。

リリアン・ギッシュとロバート・レッドフォード

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去年の11月、ドロシー&リリアン・ギッシュ賞という芸術賞があることを知った。 もちろん、ギッシュ姉妹が誰かは知っていた。 リリアン・ギッシュと言えば、G.W.グリフィス監督の『國民の創世』や『イントレランス』『散りゆく花』などに主演したサイレント時代の大スターだ。1930年代以降は主に舞台で活躍したが、1955年のカルト映画『狩人の夜』や1987年の『八月の鯨』に出演した、実に75年の芸歴を誇る名女優。亡くなったのは1993年だ。

私を変えた5人の男:第三回 危険な先入観〜ゲイとへテロと男と女

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10年ちょっと前にアメリカへ移住した頃、私はまだ十代だった。 やがて大学に通い、ヨーロッパ留学を経て、フィラデルフィアやロス、ワシントンD.C.にニューヨークと言った様々な大都市で生活をして来た。 今では一通りの経験をして来たと自負している。 それでも、今もなお私を惑わせるものが、ゲイのサブカルチャーである。 出だしにいきなりこんな発言では、いまどき社会的問題にもなりかねないのはわかっている。 なんと言ってもアメリカはとてもダイヴァース(多様)な国。 厳密に言えば、ゲイそのもののサブカルチャーではなく、ゲイとはこうであるという先入観(stereotype) が私の生活にもたらす影響に戸惑う、とでも言うべきだろうか。

しばらく日本に滞在してニューヨークのアパートに戻ってきた時のこと、私を待っていたのは山積みになって保管されていた郵便物だった。 広告や請求書の束をふり分けていると、一通だけ、ちょっと小さめの便せんに、何とも汚らしい肉筆で私の名前と住所を記した封筒を一つ見つけた。 「このへたくそな字は男に違いない」 そう思って裏を返すと案の定、かつて大学時代に親友と慕って毎日行動を共にした男友達からのものだった。

私を変えた5人の男:第一回 恋は文化を超えない

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アメリカへ移住する際、「あぁ、アメリカとはこういうところなのだ」と実感する場面がある。 私のそれは、異文化恋愛という形でやって来た。 具体的に言えば、最初に本気で好きになった相手に「君とは結婚できないから、恋人としてつきあえない」と言われた瞬間だった。 当時の私は、都立高校とはいえ女生徒九割という特殊な環境を卒業し、フィラデルフィア郊外の小規模なリベラル・アーツ・カレッジで男女混合の寮生活に放り込まれたばかりにも関わらず、不覚にも同じ寮の向かいに住むハンサムで知的な黒人男性に早速心惹かれてしまった。 アメリカ育ちで独立心の強い母と、「女の幸せは結婚」などという古くさい考えに準じない父に育てられた私は、少なくともまだ十九歳の身で恋愛=結婚という概念は毛頭なかった。 こと、人間関係において日本独特のルールから解放されたいという願望から、開放的で進歩的なはずのアメリカで、自由奔放な暮らしへの期待に胸を膨らませていた。

オタクの証明:グレイ・ガーデンズ探訪記

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「なんで自分がオタクだと思うの?」 自分のことを「オタク」と称してはばからないわたしを不思議に思った妹が、ある日そう質問してきた。 「え? 知らなかったの? じゃあこれを見てごらん。」 不信顔の妹を納得させるためにわたしが持ち出したのは、去年の夏にイーストハンプトンで撮ったあるお屋敷の写真。

ニッチで独断なんでもベスト3 No.10 〜マイコーを偲んで〜ミュージックビデオでみるマイコーとミュージカルの一目瞭然ラブ関係ベスト3

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6月25日に「King of Pop」のマイコーが亡くなって以来、毎夜ミュージックビデオを見ながらひとり追悼ダンス大会を開催している。 本当ならば黒いスリムパンツに白い靴下を履き、友達から必ず「マイケル・ジャクソンみたい」とお褒めの言葉をいただく紫色のジャケットを羽織って本格的にやりたいところだが、まだまだわたしのムーンウォークはミーアキャットが後ろ向きに跳ねているようにしか見えないし、「スリラー」のゾンビダンスも盆踊りにしか見えず、重力に逆らって前のめりになろうとしてもそのまま床に接吻するのが関の山なので、もう少しマシになるまで衣装はおあずけだ。

8年目にして発見したアメリカンアイドルとロックスター

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これは、ひょっとして老いらくの恋と言うのだろうか?  2002年に放映が始まってからはや8年、シーズン8にしてわたしは「アメリカンアイドル」にハマってしまったのである。 友達にそう告白すると、こう言われた。 「え? いまさら?」 そう。いまさらなのだ。

メトロポリタン美術館ご自慢の絵を描いた、孤高の女性画家ローザ・ボヌール

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アメリカでは、2月の「黒人史月間」に続き、3月は「女性史月間」。女性の地位がどのようにして高められてきたかを振り返り、さまざまながイベントが催されたり、特集記事が組まれたりする。 私もこれにちなんで、一人のフランス人動物画家を紹介したい。彼女の名は、ローザ・ボヌール(Rosa Bonheur)。 まずは、メトロポリタン美術館にある、彼女のワイルドな絵を見ていただこう。 “The Horse Fair” (1855) いかがでしょう?写真ではその迫力が限られてしまうけど、これ、実物は横が5メートル近くと、かなり大きなキャンバスで、ヨーロッパ絵画セクションの、ある一部屋の壁を端から端まで覆うほどなのだ。