ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

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どう見るか、今年のオスカー

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アメリカの映画業界では、毎年オスカーシーズンになるとこぞって業界人が口にする台詞がある。 「今年の(厳密に言えば、もはや昨年なのだが)の映画はパッとしなかった。」 すでにこの世界で仕事を始めて8年目が経つので、「今年の映画も」と訂正すべきなのだろう。 作ってきた人たちに対して失礼なだけかもしれないが、一年を通して律儀にその年の話題作を見てきた者のある種の特権のように思っているのかもしれない。 Read more

今、昔の映画ロマンが甦る:ジ・アーティスト

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The Artist (原題)「ジ・アーティスト」 ロマンス・サイレント 監督:ミシェル・アザナヴィシウス 主演:ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、ジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル、ペネロープ・アン・ミラー

秋の映画特集 9月〜10月編

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9月 「ドライブ/Drive(原題)」 アクション(100分) 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン 主演:ライアン・ゴズリング、キャリー・マリガン この作品で今年のカンヌ映画祭監督賞を受賞したデンマーク出身のウィンディング・レフン。 デビュー当時からヴァイオレンス・アクション(「プッシャー」「ブロンスン」)を独特の斬新なスタイルで描いてきた。 本職はハリウッドのスタント・ドライバー、内職は犯罪者の逃がし屋という若い男(ゴスリング)が、思いがけず事件に巻き込まれるというハイコンセプトな現代版ノワール。美しく緻密なヴァイオレンス・シーンが評判だ。

さて、前回でお話ししたとおり、愛なくしては耐えられない「久々の大ハズレ作品」を観てしまったわたくし。 そのあまりの後味の悪さといたたまれなさに、翌日、口直しをせねばと速攻で観に行ってしまったのがコレ、「マイティ・ソー(原題『Thor』)。 公開後の評判が意外によかったのと、あらすじを読んで「あまり深く考えないで楽しめる」って思ったからなのヨ(注1)。 マズいもの食べた後の口直しは、単純に「美味しいもの」がいいじゃない? しかも、自分が好きなジャンルの食べ物で確実に癒されたい…っちゅーのが人情よネ。 結果として、わたし的には「マイティ・ソー」は大アタリ。 その後、3回も劇場で観ちゃった。

映画「メランコリア」と「ツリー・オブ・ライフ」:二人の鬼才が描く鬱の世界

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今年のカンヌ映画祭で数多くあった話題作の中から、ある種共通するテーマを対照的に描いた作品、テレンス・マリック監督の「ツリー・オブ・ライフ」とラース・フォン・トリアー監督の「メランコリア」をご紹介。

季節が真逆で悪いんだケドも、「闇鍋」って知ってる? あの「暗闇のもと、正体を明かさずに具をぶち込んで食べる鍋」っちゅー、イベント的な要素が強い料理…っていうか、ゲーム? のコトね。 闇鍋もネ、美味しく食べようと思ったら「甘いモノは入れるな」「火を通して食べられるモノ限定」…とかいうローカル・ルールが要ると思うんだケド、この「闇鍋」にはそれがなくってさ…。 「思いつくままどんどん入れてみたら、こんなんできちゃったー」って感じが、充満してんの。 そして出来上がった、グダグダに煮詰まりまくった煮汁とカオティックな具材が織り成す「味の不協和音」。まさに「狂気の闇鍋」。 そもそも、わたしにとっちゃ「食べるべきモノ」はネ、ひとつしかなかったのヨ、最初っから! 闇鍋の具材として選ばれてしまいやがった、わが愛しの殿、カール・アーバン…。 それだけが、この闇鍋パーティに参加せざるを得なかった理由なんだから!!!

ドキュメンタリー「ANPO: Art X War」— 近代日本の市民にも「抵抗」の歴史はあった

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映画「ANPO」2010/89分/ドキュメンタリー 監督・プロデューサー:リンダ・ホーグランド 出演:横尾忠則、中村宏、加藤登紀子、ティム・ワイナー 今から半世紀前の60年日米安保闘争当時の日本を表現したアートを取り上げたドキュメンタリー映画「ANPO: Art X War」が、先週マンハッタン近代美術館(MoMA) でのドキュメンタリー・フォートナイトシリーズの一環として上映された。 日米安保をテーマに取り上げた書物、番組等はこれまでにいくつもあっただろう。 しかし、この安保闘争に触発された芸術作品に目を付けた映画は、おそらくこの「ANPO」が初めてではないだろうか。

オスカーの行方:アカデミー賞候補への道

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暦は2010年から2011年へと明けたが、昨年末より引き続くショーレースで、エンターテイメント・メディアはいまだ2010年の話題作映画やテレビ番組の話で持ち切りだ。 そのショーレースも今月大詰めを迎えようとしている。 オスカー・シーズンの到来である。 Image Credit : © A.M.P.A.S. 12月頭のNational Board of Review賞に始まり、複数の映画批評家協会賞、ニューヨークで催されるゴッサム賞、ゴールデングローブ賞に Producers Guild 賞(PGA)、Directors Guild 賞 (DGA)に Screen Actors Guild 賞など、三ヶ月ほどの期間をかけ映画業界がこぞって互いの功労を讃え合う。 これらを含むショーレース期間の最終にして最高の栄誉とされるのが、オスカーことアカデミー賞だ。

白いドレスと機関銃・黒いスーツと手錠の鍵『RED』

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やー、ひさしぶりー。 しばしこのコラムからは遠ざかってたケド、愛するカールの出演作と来たら、観ないわけにはいかねえどころか、観ないでいられるワケもないネ! 実は、この作品にカールが出演する…って情報を手にした時は、すんごいビックリしたっちゅーより、すんごい興奮したのヨ! オファーが来た本人が一番興奮しただろうと思うケド、世界に名だたるアーバニスト(注1)であるトコロのわたしも、ビックリした後すんごく興奮したヨ!! だって、カールったら、ハリウッド初主演作(「Pathfinder(邦題「レジェンド・オブ・ウォーリアー〜反逆の勇者〜」)」)はコケまくったし、「スター・トレック」で何とか盛り返したものの、何となくぱっとしない時期(注2)が続いてたわけなのネ。 それがいきなり、ブルース・ウィリスやモーガン・フリーマン(注3)やジョン・マルコビッチやヘレン・ミレンと共演するっていうんだもの、それってどういうコト? って思っちゃったワケ。

12月の映画紹介

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*要注目* 「ブラック・スワン」(BLACK SWAN) 監督/ダーレン・アロノフスキー 主演/ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、ミラ・クニス、バーバラ・ハーシー、ウィノナ・ライダー 12年前に映画「π」で衝撃の長編映画デビューを果たして以来、その斬新で時にグロテスクなスタイルで話題を集めてきた。 しかし、実際これまでに撮った映画は、デビュー作をのぞいてたったの4本。それだけに、作品ごとにかかる期待も大きい。 なかでも、この「ブラック・スワン」は一年以上前から業界内での注目を独占してきた。 ストーリーはバレエ界の裏側で展開する人間ドラマを、心理サスペンスタッチに描いたもの。