ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

2015年それぞれの夏休み

On: ヒトコの小径

夏休みに入り、既に一ヶ月近くが過ぎた。
子どもたちの楽しい夏休みは、私にとっては、過酷なブートキャンプが始まったようなもの

子どもたちの活動を優先させながら、仕事をこなす。
これが、なんとも修行の連続というか、何かの罰ゲームというか

単純に考えても子どもたちのそれぞれの行動範囲が広がるだけに、私が走り回らなければいけないフィールドはいきなり拡大される。

息が切れるはずだ。
そして、そういう中でも無理やり自分だけの時間を作って、大人の時間も楽しみたい。

死ぬぞ、と思いつつ。

今までずっと疲れ知らずだった私も、さすがに最近は、カウチでばたんきゅう。
気がついたら夜中になっていた、というありえない現象も起こるようになった。

やばいなあ。
年のせい?

いや、違うっ!
年々、するべきこととそれに対する責任が大きくなり、更に大変になっているんだ!

(子育ては楽になっているはずなのに?!)

いつかソフトバンクの孫正義氏が言っていた言葉を思い出す。

「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのだ!」

おぉ、それだ、それっ。
きっと私も前進しているのね!

あぁ… そう願いたい。

それにしても、夏休みに入り、何も考えずに遊びまくっている子どもたち。
楽しそうにしているのはいいのだが、頑張っているのは、私だけじゃないの?

と思えてきたので、やはりここでしっかりと夏休みの目標を設定し、それに向かって頑張れるよう、きちんと計画を立ててもらうことにした。


すると、長男が書いたのは、コレ(汗)。
なんじゃ、これは?
高校生が書いたものとは思えない。


フォームを作ってあげれば、もう少し詳しく書けるかな?と
「夏休みの3つの大きいゴール」に向けて毎月どのようなことをすればいいか、
それぞれわけて考えられるように月別計画表を製作した。
次男は、比較的細かくしっかりと計画を立て始めていたので、しめしめ、と思っていたら…


長男は、結局、中身は全く意味のない内容だった(汗)。
小学生じゃないのだから(いや、イマドキの小学生は語彙力はかなりあると思う)、
もう少し専門的ボキャブラリーを使って具体的に書いて欲しいものだ。

「体力をつける」6月:ストレッチする・7月:エクササイズする・8月:スケボーする前にストレッチする(こんなことはゴールにする以前に当たり前だっつうの!)

「スケボーを頑張る」:6月:ニューヨークでスケボーする・7月:毎日スケボーする・8月:キャンプでスケボーする(で、何を頑張るのよ?)

「整理整頓」
6月:スケボーをしまう場所を見つける(これだけに一ヶ月もかけるのか?)・7月:机を毎日拭く・8月:自分の部屋でモノを食べない(食べる時はダイニングテーブルでと言っている)

まさに、ティーンネイジャー真っ盛り?!


毎日の生活の中でカテゴリー別にわけた目標に対する「戦略とステップ」についても、長男は全くやる気なし。
「怠けない」と書いた時点で、怠けている感じがバリバリに出ているっ。

時代が違うと言ってしまえばそれまでだが、私が子どもの頃は、夏休みなどになると、親に言われなくとも自分で一日の計画表を立ててその通りに毎日、文句も言わずに過ごしたものだ(少なくとも、そのようにできるように努力した)。子どもながらにも「夏休みの目標」なども作ってそれなりに頑張っていたと記憶している。

こういうところで、ぼーっとしていたら、格差社会で取り残されるんだからね。

ということで、本屋へ直行。

すると、あるある。
夏休みのワークブックやら、SATに向けてのテスト勉強本やら対策本など、それはそれは、店頭にも平積みされている。


アメリカでも日本の「公文」は有名だ。
算数、国語などなど、オンラインの公文式で勉強している高校生も多い


スターウォーズのキャラクター入りワークブック。
子どもの興味をそそろうと、業社も必死(w)。


高校生になると、SATの準備やら、その他のテストの準備などで夏休みはハードスケジュールとなるのが大学進学組の常識なのだそうだ。
ちょっと前まで「Summer is for fun!」と言っていたのが、
いきなり、勉強モードに変わっているわけで、そういう周りの空気を見逃してしまうと一人取り残される。

高校生は、キャンプ以外に(しかも参加する側からカウンセラーなどの主催者側になっている)、勉強+バイト+ボランティア活動で夏が終了する、というのが正しい過ごし方(らしい)。

「やることない(I am bored!)」とは言ってられない。

そういうわけで、6月後半は、長男は早速地元の図書館や教育機関で、ボランティアやCIT(Counselor in Training)としてキャンプに参加していた。


はーい、笑ってぇ〜!
6月末、みんなが忙しい合間、唯一家族全員の日程が合った一週間を利用して、ニューヨークへ。
今年も東京の母が来てくれているので、救われている。
ほんとうに、元気になってくれて嬉しい!彼女がいなかったら、とんでもなく悲惨な夏休みだったと思う。
出発前は、Airbnb で、スキャムにあって、騙されて入金させられたり、
車がいきなり調子悪くなったりして、災難続きだった。
が、そんなことにはめげずに無事、楽しい旅行ができた。
(片道10時間ドライブと観光案内で、私はヘトヘトになったが、それもヨシ)

7月になったら、次男は、アトランタへと旅立った。


早朝の空港はとっても静かだった。


ぼーっとしていたら、テクノロジーにもついていけなくなる。今や、ボーディングパスもスマホ対応。
スマホはダメ!とは言っていられない。
迷うことなく巧みに操る姿は、もはや頼もしい限り。


いってらっしゃーい!
飛行機での「一人旅」は、初体験。8月には、長男も一人旅をする予定。


昨年同様、次男はデューク大学のタレントサーチ(Duke Tip)が主催する夏休みプログラムに3週間参加している。
いつもはマメな彼も旅立ってからはほとんど連絡がない。
昨年のキャンプで交流を育んだ友人たちとの再会をはじめ、新しい仲間との出会いに、家族を懐かしむ暇もないらしい。
ある意味健全な思春期である証拠か?

次男がいない間、子どもが一人減るので楽勝かと思ったが、長男は、隣町のスケートパークでインストラクターのアシスタントとしてボランティアを始めたこともあって、私のブートキャンプは終わることなく続いている

毎朝、早起きして子どもと一緒に出かけ、午後は仕事を早く切り上げて、ハイウェイを飛ばす毎日だ(助けてくれるお友達にも感謝!)。

子どもの危なっかしい運転の練習にも付き合わなければならず、精神的にもボロボロになる。

その間、長女は新しく始めたジムのクラスとブラックベルトまであと一歩というところまで来たタイクァンドーの練習に励んでいる。


鉄棒が大得意だった私は、羨ましい限り。
夏の終わりまでに「チーム」昇格へ向けて頑張るのだそうだ。

そして、次男がいないとばかりに、お友達を家に呼んでは、スリープオーヴァーをしまくっている。

マジで?
私の夏休みはどこ?

と悲しい気持ちに浸るのも一瞬。
結局は、家族の幸せが私の幸せだったことに気がつき、納得する。

ティーンネイジャーの世話は本当に大変だ。
私のシワが増えるのもしょうがない。
正直、早く家から出て行って欲しい、と思うこともある。

しかし、どんどん成長する子どもたちを見ていると、家族として一緒に過ごせる時間は、明らかにもうあと少しなんだな、と感じるようになった。

いろいろと複雑な思いで一杯になる。

一生懸命大人として一人立ちしようとする子どもたちの姿は、体こそ大きくなってはいるが、生まれて初めて歩けるようになったあの頃の子どもたちの姿に似ている、とふと思った。

みんなで拍手しながら喜んだあの「初めて」の数々が蘇ってくる。

親にとってはその時と同じぐらいの感動、いや、もしかしたらそれ以上に感極まる思いが、じわじわと押し寄せてくるようだ。

神様はしっかりとご褒美をくれている、と思う。
大変だけど、もうあと一息。

2015年の夏休みも、無事に乗り切りたいと思う。

上山仁子のHP:http://www.hitoko.com/
上山仁子のブログ:http://ameblo.jp/nymommy/
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