ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

No.3 体力勝負!ニューヨークコレクション初体験

On: OL脱出!NY業界体当たり日記(更新終了)

貧乏インターンのあたしを見かねて(?)心優しい先輩方が、営業せずとも仕事をふってくれるときがある。お陰さまでまだまだひよっこニューヨーカーのあたしも、いろいろな経験をさせてらった。
今回のニューヨークコレクションはまさにそれ。
 
え? ファッションショー? 撮影? アシスタント? 
 
「やる! やります! やらせてください!!」 (すごくミーハー)
 
もちろん二つ返事よ。やったわ、なんだかすごく面白そうな仕事よ。もしかして、モデルの着替え姿とかも見れちゃうのかしら? ワクワク、ワクワク。
 
と、大喜びで引き受けてからハタと気づいた。あれ? あたしって思いっきりシロウト? ファッション業界ちんぷんかんぷんのあたしが、引き受けてもいい仕事だったのかしら?(気づくの遅い)
 
いわゆるマンハッタンの並木通り、フィフスアヴェニューなんてあたしの活動エリアじゃないもの。
どうせ買わない(←買えない)んだから、はじめっからブランド物なんて見ない方が体にいいよ、っていう生活の知恵(笑)があるので、下手に物欲を刺激する場所には出向かないようにしているの。
 
あぁ、かわいそうなあたし。三十路目前にしてこんなショボイ生活だなんて(涙)
 
ま、悩んでてもしょうがないわ。すでに引き受けてしまったんだから。とにかくどんな仕事もぶっつけ本番で200パーセントがんばる、というのがあたしのやり方。開き直ってショー会場へ。
 
春夏、秋冬、と年に2回の大イベントであるニューヨークコレクションは、ミッドタウンの美しい公園、ブライアントパークに巨大なテントを張って開催される。
 
コレクション期間は「ファッションウィーク」とされ、マンハッタン中でショーやパーティなどファッション関係のイベントがわんさか開催される。
ファッション関係者が全世界から集まり、街中が浮き足立っちゃう「ファッション祭り」なのだ。
 
今回のコレクションのスポンサーはオリンパス。
あら、オリンパスって日本企業じゃない。
 
他にも、有名ブランドのスポンサーである大手アパレル企業や、総合商社の繊維部門などの、高級スーツに身を包んだ日本人ビジネスマンがあちこちにいる。ファッション業界における日系企業の力ってすごいのね。おほほ。(ちょっと嬉しい)
 
ところで、今回のあたしのお仕事は、NYファッションジャーナリストの大御所、門司さんのアシスタントらしいわ。
ベテランフォトグラファー上重さんとタッグを組んで、ショー会場に来ているファッションピーポー突撃撮影。
あたしのミッションは「とにかくたくさんのイケてる業界人、セレブ、モデルに突撃! 今年のトレンドも細かくチェックしてね!」ということらしい。
 
おお、そうか。ってことは業界人やセレブの顔も知らなくちゃいけないってことね?(汗)
 
有名ブランドの新作やホットなアイテムも知らなくちゃいけないってことね?(大汗)
 
あはは。やっぱりまずいでしょ、この状況。あたし「ぴーぽー」(ゴシップ誌)とか、「ぼーぐ」(ファッション誌)とか全然読まないしさ、そういうの知らないんだってば本当に。こんなんじゃアシスタント失格だわ。(またもや気づくの遅い)
 
と、あせっている間もなくコレクシ?スタート。いきなりたくさんの人人人人…。
 
ものすごい数のファッションピーポーの大群が目の前を行きかう。こんな中で泳ぎながら、重要人物を一瞬にして見分けて、捕獲して、撮影して、あわよくばインタビューまでしちゃうなんて、絶対ムリよー。(涙)
 
やばい、やばいことになっているわ。このままではアシスタントではなくアシデマトイになってしまう。ここは作戦変更。今この瞬間から存在価値のある人間になるためには、フォトグラファーのアシスタントに徹底するしかないわ。ほら、荷物持つとかそういうアホでもできるフィジカルな仕事があるでしょ?
 
後頭部にも3つほど目がついていて、横向きにも後ろ向きにも走れる、かつそのままフォーカスをあわせてシャッターも切れる、という特殊能力を持ったジョー先生は、重要人物の到来を一瞬にして嗅ぎつけ、2秒でベスポジに陣取るというさらなる離れ技も隠し持っていた。
 
あらぁ、すごいのねー。(感心している場合じゃない)
 
一瞬にして忍者のように消えるジョー先生を見失い、一人迷子になること数知れず(苦笑)
フィルムの早送りのような1日が終わることには、イケてるファッションピーポーの見分けが大体つくようになっていた。人間の学習能力ってすごいかもしれない。
 
それから数日、有名デザイナーのショー、バックステージ(モデルの控え室)などに潜入する機会にも恵まれ大興奮。ショーの後のパーティでは念願のサラ・ジェシカ・パーカーにも遭遇。
 
きゃー! キャリーよ、キャリー! 本物よー!!!
 
テレビで見たとおり、華奢で、笑顔と仕草がかわいくて、本当に素敵。この経験だけでもニューヨークに来た価値があったわ。
一瞬にして仕事も忘れ、感無量で呆けるあたし。もう、ニューヨークライフに悔いなしよ(本気)
 
それにしても、ショーモデルって本当にかわいいのね。間近で見て息を飲んだわ。
噂によると彼女たち20頭身らしいよ(うそ)
 
いずれにせよ、違う星から来た違う生命体であることは間違いないわ。だって、あたしとおんなじ種類の内臓を収納するには不可能に近いシェイプだもの。
 
今まで、自分の「純和顔、ぽっちゃり体型」は、ある意味「個性」(殴っていいよ)と思っていたんだけどね、あまりにパーフェクトに美しいものを目の当たりにして、現実との落差に愕然としたわ。
 
ねぇ、なんで神様はあたしにこんなに短い足と低い鼻を与えたの? あたし前世でなんか悪いことした? 
 
神様。もう遅いかもしれませんが、世のため人のため精一杯いいことしますので、来世ではモデルちゃんみたいな長い足と、ちっちゃくて可愛い顔をくださいね。
 
え? 祈る前にダイエットしろって? (汗)