ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

偏愛の3:トラヴィス・フィメル

On: 偏愛の城 〜萌える美男図鑑〜
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霧深い美の迷宮に惑う乙女たちよ、今宵はわが城にようこそ。

この城は、城主たるわたしが偏愛する何かをご鑑賞いただくだけの場所。

偏愛する何か…それは、美しいもの。
美しいもの…それは、わたしが愛してやまない漢(ヲトコ)どもの「顔」。

呼ばれていようがいまいがそんなの関係ナッシング、三たび魔窟から這い出て参った。
さあ、今回も行ってみようじゃない!

ご存知、お題は「コスプレ」!
あなたが知っていようといまいと、お好きであろうとお嫌いであろうと、何らかのキャラに扮した「わたしの愛する美男」を並べるだけのこの記事。

好きか嫌いか、答えシンプル。
踏み入れるからには、どうぞご覚悟あれよ?


じゃ、どうぞお入りなさいな。


[The Prince of the White Horse]
W 5400 pixels x H 7200 pixels 300dpi RGB / Painter 12
© Mael Nohara 2013 / Character Copyright : J.R.R. Tolkien

描かれた人:トラヴィス・フィメル

それって誰…?

…ってまあ大抵の反応がそうでしょうとも。

でも、アメリカ産のエンタメやファッションに興味のある人なら、かれの顔だけは知ってる…っていうか覚えてる人、多いんじゃないかな?

なぜならかれ、2000年代頭にカルバン・クラインのトップモデルだったから。

破格の契約金で専属モデルになったトラヴィスったらもう、ビルボードから広告から香水のイメージキャラクターから下着のパッケージまで、結構に長い間、出まくってたんじゃないかと。

その契約当時、22歳だったんですなあ。
確かに若くて綺麗でガタイもバッチリ、典型的な美形メイルモデルという感じ。

そりゃあ美形好きのわたしも、御多分にもれず好きでしたよ。

そんなトラヴィスも、モデル業の後こそTVドラマにちょっと出てたりしたけど、その後は「あの人は今」状態。

…だったのに、なんと今年の3月、ヒストリー・チャンネルで放映した歴史物ドラマ「Vikings」の主役になって、わたし的にビックリのカムバック!

かつて一世を風靡した美貌の青年だったトラヴィスが、34歳になった今は「髭とソリコミと戦斧と血しぶきの似合うタフなヴァイキング」に…。

当然、あんなに美しかったかれが〜OMG、という騒ぎにもなったりしたw

が、しかし、しかし!!!
わたし個人としては「よくぞ老けてくれた」と感動しまくり!!!!

若いころも好きだったけど、わたしにとっちゃ、現在のトラヴィスこそがドンズバ。

かれをイメージモデルにしていたキャラの「設定通りのお歳」になってくれた…というわけで、その感動を込めて再び描いてみることにしたわけだ!

この「Vikings」はそこそこの当たりシリーズだったようで、来年にはセカンド・シーズンが放映される見込み。

かれはこれからブレイクの可能性も、かなりあるよ!!

描かれたキャラ:セオドレド(Théodred of Rohan)

原作:J.R.R.トールキン「指輪物語」(The Lord of the Rings)より

J.R.R.トールキンの世界「中つ国」に登場するキャラ。種族は人間。

このキャラは映画にこそ出て来るけど、原作同様に台詞が全くない
映画では死にかけだけど、原作では出てきた時点で死んでる…という、非常にマイナーなキャラ。

「馬の司」ローハンのセオデン王の息子、エオメルとエオウィンの従兄弟、っていうとわかるかな? 
映画版では、葬儀のシーンがあったりもしたね。

セオデン王が白のサルマンが送り込んだ「相談役」、蛇の舌グリマの狡猾な奸計に陥っていた頃に、ローハン侵攻を狙うサルマンの軍勢と交戦して戦死した「ローハンの王子様」

映画版では若造…っていうか少年キャラだけど、原作ではエオメルより13歳年上。

セオデン王がエオメルとエオウィンの母・セオドウィンの年の離れた兄だ…ということを考えるに、長子にして一人息子であるセオドレドがあんなに若いわけはなく。

ビジュアル重視&お涙ちょうだいのために決められた設定なんだろう…とは思うけど、映画版の年齢設定にはとーっても納得できなーい

なので、わたしは原作通り、セオドレドは「指輪戦争時40歳」の設定を使用。

原作では「出落ち」みたいなキャラなんだけど、「Unfinished Tales(終わらざりし物語)(注1)」に収録されたトールキン教授の遺稿のひとつ「アイゼンの浅瀬の合戦」で、そのキャラの一端を知ることができるよ。

なかなかにカッコいいんすよ、ローハンの「白馬の王子様(注2)」

しかもかれ、ローハンの歴史上で超有名な美女を祖母に持つ、美形で当然のお血筋。
もちろん、わたしもそのように描きたい!

だもんで、ルックスは「エオルの家の子」伝統の「藁頭(ど金髪)」に碧眼で、王子様度MAXに。

遺稿では従兄弟で第二王位継承者のエオメルとも仲がよくて、父王にも絶対の忠誠心を持っていて…という、超いい子ちゃんな感じなんだけど、キャラ設定が曖昧なのをいいことに色々と「妄想という名の自己設定」を加えてしまうわたしとしては、もうちょっと、セオドレドとエオメルの関係をひねりのあるものに考えてたりする。

セオドレド自身の性格にも、王族のたったひとりの直系継嗣としての複雑さがあって当然だ…と。

だから、単なる可愛い感じはお断り。
ちょっと性格に歪みのある感じを出したいので、表情はそのように。

実は以前にも同じキャラを描いたことがあるんだけど、その時よりもトラヴィス本人が上手く老けてくれたおかげで、キャラの年齢に近い現実の顔を目にすることができた結果、そういう「一筋縄ではいかない感じ」をつかみやすかった。

甲冑のデザインは、映画版ローハン式(ケルト・ノットを基調にしたデザイン)にならいつつも、王子仕様の華麗なイメージで。

剣についてはデザインはオリジナル。
でも映画版で登場したローハン軍の剣が「ワン・ハンド・グリップ」なのはとっても評価している部分なので(注3)、それは踏襲。

王子様には結い髪を付けたいところだけど、かれは「わたしの自己設定」により王族のくせに髪を結わない人なので、結い髪はなし。

で、こんなん描けました!

(注1)「The Lord of the Rings」映画三部作の人気に乗じてとうとう翻訳された、トールキン教授の遺稿集のひとつ。
原作読破者がさらなる深淵を求めてさまよう、非常にマニアックな本。

収録作は、プロットを練るために、もしくは設定書として遺されたものが多いので、設定や話の結末が原作とは異なっていたり、キャラ名が違っていたり、未完だったりもする。
日本語版は何人かの共同翻訳者が翻訳を担当したため、章ごとに文体がやや異なるという特徴がある。

(注2)セオドレドの旗印が白だったという記述があるし、そもそも王家の紋が「緑地に白馬」なので「白馬の王子様」とお呼びして問題なしw

(注3)騎乗して闘うローハンの軍人は剣を馬上で使うことが多いので、両手持ちすることはあまりないと思われる。実際、映画でもそのように描かれていた。
非常に理にかなってると思うので、その設定はすごくお気に入り。

それにしても気がついてくれたかしら。
今までの3回とも、全員が髭&長髪だということに!!!!

前回も言ったけど、この記事のタイトルは「偏愛(へんあい)の城」です。「変態(へんたい)の城」じゃないから。

変態と言われても反論の余地はないけど、わたしにも一応、社会的立場のようなものが…ないか。ないわwww

描いた人:Mael Nohara

トールキンヲタとして名高いわたしの、本業は画家。
つまり絵を描く人。

愛MacとW社のペンタブレットを使ってフルデジタルで作画する。
新規購入した小さいタブレットの機能がとってもよくて、今更もとの大きなの(ひとつ前の機種)に戻れずにいる。

しかも、小さいほうが使いやすいということにも気づいてしまった。
誰だよ、大は小を兼ねるとか言ったのは!!

Mael Nohara公式サイト:Malelstromarts