ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

No.6 続・当たって砕けろでNYにヘアサロンをオープンした3人組、Salon Shizen のKoshi、Yoko、Taiki — さらなる快進撃

On: 本気で働くNY 好きな仕事でGO-GETTER!
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「本当は一番乗りを狙ってたんでしょう?」

ブルックリンのウイリアムズバーグの店に到着したわたしに、Yokoが満面の笑みを浮かべながらそう聞いた。

狙っていたわけではないのだが、ひょっとしたらそうなるかも、と予想していた。
なんといっても、当たって砕けろで2005年にSalon Shizenをアルファベットシティにオープンしたあの3人組が、ブルックリンに新しい店をオープンするのだ。

できれば早く訪れたいと思うのも当然だろう。


「あの3人組」こと、Koshi、Yoko、Taiki


東京の南青山の店に続いて3店舗めとなる新しい店のオープンは10月半ば。
わたしの頭にはちょうど切り頃の髪が生い茂っている。

「よしっ!」と受話器をとって予約の電話を入れたわたしは、しっかり「ブルックリンの新しいお店でお願いします」と注文をつけていた。

そのときはまさか自分が新店舗の客第1号になるとは思ってもいなかったが、予約日の2日前、新店舗の工事が遅れているので予約を1日ずらせるかとの問い合わせをもらったとき、「もしや」と思ったのだ。

マンハッタンのど真ん中、14th Streetを東西に走る地下鉄Lラインに乗り、マンハッタンを出て一つ目の駅Bedfordで降りる。ユニオンスクエアからほんの数分、あっと言う間だ。

駅から地上に続く階段を上がるとE 7th Streetだ。
階段を上りきってくるりと振り返ると、目の前をBedford Streetが横切っている。

交差点を左に曲がっておしゃれで可愛い店が建ち並ぶBedford Streetをワンブロック歩く。
黄色いキャノピーの「New York Muffin」その角を右に曲がって N6th Stをずんずん歩く。

夜になると人でいっぱいになる人気のバーやレストラン、ヒップなクラブを通り過ぎると、右手に見えてくるのが一面ガラス張りのモダンなヘアサロン、Shizen Brooklynだ。

あいにくの冷たい雨の中を駅から歩いてもちっとも苦にならない。

「なんだ、アルファベットシティのSalon Shizenよりこっちのほうが近くて便利だな」

そう思いながら大きなガラスのドアを開けると迎えてくれたのは、いつもの3人組、KoshiとYokoとTaiki、それに最後の仕上げに余念がない工事のおじちゃん達だった。


Shizen Brooklyn


白く塗られた壁に高い天井、雨模様にも関わらず、窓からさんさんと差し込む自然光。
とても開放的でナチュラルな空間だ。

鏡を挟むように椅子が並び、奥にシャンプー台がある作りは、南青山のOverseaに似ているが、白い壁と天井のせいか、どこかやっぱりアルファベットシティのShizenを思い起こさせる。

まるで「この子の両親は、間違いなくあなた達でしょう!」とはっきりわかる感覚とでも言おうか。

マンハッタンのどこよりもおしゃれで「イン」だと評判なウイリアムズバーグにこんなに良い物件を見つけるなんて、さすがマンハッタン中を裸足で歩き回って一店舗めの物件を探した強者達だ。

ロケーションや、交通の便、店の作りに感心していたわたしに、Koshiが「実は……」と話し始めた。

「ここに店を出すことができたのも、The Journal Magazineのマイケル(Michael Nevin)のおかげなんです。
ここはマーケットに出てない物件なのに、マイケルがオーナーに『あいつら良い奴だから』って紹介してくれて、だから貸してもらえたんですよ。マイケルが紹介してくれなかったら、こんな良い物件はとても無理でしたよ。」

アーティストとして活躍するそのオーナーは、とても気のつく繊細で優しい男性だ。
雨の降っていたその日も、新しい店の床がぬれた靴で滑りやすくなっているんじゃないかと心配し、マット持参で様子を見に来ていた。

「僕たち、本当にすばらしい人たちに恵まれてるんですよ。今日も別にオープニングパーティとかする予定じゃなかったのに、皆が『絶対やらなくちゃだめ。準備はこっちでやるから』って何もかもやってくれて、ここで小さなパーティすることになったんです。」

その「小さな」パーティでケータリングを買って出たのは、残念ながら名前は明かせないが、誰もがその名を知っている世界的スーパースターのプライベートシェフを勤める某女性だ。


彼女の作り出す目にも舌にも細胞にも美味しい料理の数々が並ぶパーティに足を運んだのは、Shizenの3人組を応援する数々のアーティスト達に友人達。
Journalのマイケルはもちろん、女優の菊池凛子、彼らが出版した写真集でコラボしたフォトグラファーのKathy Loやモデル達も駆けつけた。

マーク・ジェイコブスとのコラボレーションや、ソフィア・コッポラの映画のタイトルロゴデザインで知られるPeter Milesは、Shizen Brooklynのオープン祝いにと、彼らのために新しくロゴをデザインしてくれた。


Kathy Loの写真にPeter Milesデザインの新ロゴをあしらったショップカード。
ロゴはヘアスタイリストには欠かせない櫛がモチーフ

「でもね、お店を3つも出しちゃったから、みんな僕たちが金持ちだと勘違いするんですよ。実態はその逆なのに、誰も信じてくれなくて。」

オープニングの晴れの日に、軽やかに笑いながらそう話してくれたKoshi達の航路は、わたしの目にも順風満帆に見える。

いや、この3人組のそばにいると、なんだか自分まで順風満帆な気分になるから不思議だ。

Shizen Brooklyn
57 N 6th Street (Between Whythe Ave & Kent Ave.)
Brooklyn, NY 11249

 

phone: 347-529-6517
Mon – Fri 11:00am-8:00pm
Sat – Sun 10:00am-7:00pm
http://nyshizen.com/

Salon Shizen
627 East 6th Street (Between B & C Ave.)
NY, NY 10009

 

phone: 212-777-2128
Mon – Fri 11:00am-8:00pm
Sat – Sun 10:00am-7:00pm
http://nyshizen.com/

THE OVERSEA
東京都港区南青山3-7-16 キラキラビルB1
phone: 03-6319-5066
平日11:00am-8:00pm
土日祝日 10:00am-7:00pm
火曜定休日(祝日の場合は営業)
http://www.theoversea.com/