ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

「ボイルドピーナツ」と「ピーナツバター&バナナサンドイッチ」で感じる日本の心

On: ヒトコの小径

先日、オフィスに差し入れを持ってきてくれた人がいた。
うちのオフィスでは、よくそういうことがある。

「チョコレートムースを作ったから、どうぞ」
とか
「クッキーを焼いたから、みんなで食べましょう」
とか、そういうの。

で、この間は、何やらちょっと不思議なものがミーティングルームのデスクの上に置いてあった。
どうも、ピーナツのようなものだが、それにしては、ちょっと黒ずんでいて、なんだかふやけている感じ。

「これは何?」
と聞くと
「ボイルドピーナツ(boiled peanuts)よ」
と教えてくれた。

へ?
ボイルド?

「ピーナツをボイルするなんて、始めて聞いたわ」
と言うと、みんなが笑ってこう言った。

「南部独特のものなのよ。ニューヨークから来たあなたにとっては、きっと珍しいものよね」

興味本位で食べてみたが、まず、殻を割った時点で、私的には、「ウェッ?!」と思ってしまった。

だって、ゆでられたピーナツが、膨張して、ナメクジみたいになっていたから。
ヌメヌメとしていて、「これは、ちょっと…」と思った。

が、一口食べてみた。
うーん。
なんとも形容しがたい触感だった。

ミーティング中、参加していた人は、8人だったが、根っからの南部出身の人たちだけが、もりもりと食べていて、私のようによそ者は、口をそろえて「No, thank you!」と言っていた。

子どもたちの反応も見たかったので、家に持って帰ったが、みんなが声をそろえて、「Ywee!」と言っていた。

次男は、「ステイトフェア」で食べたことがあると言っていた。
ステイトフェアに出ていたとは、やはりNCの名物だということだ。

hitoko56 「ボイルドピーナツ」と「ピーナツバター&バナナサンドイッチ」で感じる日本の心

最近子どもたちは、すっかりアメリカの味に慣れきってしまっている。

家族で食感が違ってくると、「もう日本人じゃないんだなあ」と痛感するわけで、なんだかちょっともの悲しい。
なので、このように私がまずいと思うものに同感してくれる時には、やたらと感動するわけだ。

以前、アメリカ人の友人から、子どもたちのスナックには
「ピーナツバター&バナナサンドイッチがいいわよ」
と教えてもらったことがある。

これは、エルビス・プレスリーの大好物だったものとして有名だそうで、アメリカでは、定番のサンドイッチらしい。

ちなみに、現ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグも
「私が死ぬ前に最後に食べる食事は、ピーナツバター&バナナサンドイッチだ!」
と公言しているそうだ。

ピーナツバターとバナナという組み合わせだけでも???という感じなのに、そこにベーコンを入れたりもする。

「疲れた時には、これに限るわねぇ~」
などとアメリカ人は、言うわけで、

日本人の私としては、
疲れた時には、やっぱりお茶漬けでしょう?
と拒絶反応を示さざるを得ない。

これに関しても、子どもたちは、私と同意見でとっても嬉しかったのを覚えている。

子どもたちに「そういうサンドイッチを食べたければ作ってあげるけど?」と聞いた時にも
「そんな気持ち悪いサンドイッチ、食べたくない」
と言っていた。

普段だったら、親が作ろうとしているものを気持ち悪いだなんて、と怒るところ。

でも、その時は、
「やっぱりねぇ~! それでこそ、マミーの子ね!」
とやたらと嬉しくなってしまった。

妙に喜んでいる私の気持ちなんて、子どもたちにはわかるはずがなく、彼らは不思議そうにしていたけど。

先日の「ボイルドピーナツ」の話をその日、日本人のお友達にもしていたら、カリフォルニアに長く住んでいた彼女は、やっぱり最初にここに来た時に食べてみたが、受け付けなかった、と言っていた。

彼女は、アメリカ在住が約40年。
そこまで長くなると、身も心もすっかりアメリカン? と思ったら、そういうわけでもないらしい。

「人間の嗜好は幼い頃に築かれ、それが年を経るに従って逆戻りするそうよ。
だから子どもの頃頂いたモノが、矢張り美味しいと感じ、食べたって言う安心感にも浸れるのよねぇ」

なるほど、確かに。

「私にとって、そういう食べ物は、例えば、そうねぇ~。
鯛のお煮付けとかよね。

祖母が箸の先で骨を丁寧に取って食べさせてくれた記憶があって、炊きたての湯気が出る白いご飯とこのお煮付けを頂くと、何とも幸せな気分になるわ。

昨日、我が家の畑で出来たグリーンピースで豆ご飯を炊いたんだけど、美味しかったァ〜。
これも幼い頃の思い出とダブって、五月の風の匂いとかが蘇って来るのよね」

「ボイルドピーナツ」の話から、「日本人の心」の語りを入れていた私たち。

多分、アメリカに永住するだろうという私たちにとっても、日本の味は、懐かしいふるさとの味であるわけだが、異国で生活している年月が長くなればなるほど、「ふるさとの味」に懐かしい「想い出」が添えられて更に絶妙な味になったりするわけだ。

今週末は、レイバーデイウィークエンドで、夏最後の週末だ。
私たちは、ビーチに行くことになっている。

途中、車の中で食べられるランチで、持っていくものは、「鮭のおにぎり」とこの間日本から送ってもらった「焼き海苔」にすることにした。

本来だったら、面倒なので、その辺のファストフードで食べましょう、というところだが、今回は、そんな思いもあったので、敢えて日本食を作ることにした。

子どもたちもビーチに行くという嬉しさもあって、
「おにぎり大~好き!」
と言っていた。

やっぱりうちの子は、日本の子よね!
と思った(笑)。

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  • のりっきー

    初コメです、初めまして。
    へー、南部名物なんですか!と驚く私の理由は別のところにあります。

    実は日本でもゆで落花生、結構食べられているんですよ。
    静岡や千葉に縁がある私はよく食べたものです。
    ググってみても、ヒット数かなりありましたよ♪
    居酒屋とかでよく食べますが、本当においしいのはおかわりしたくなります!
    コツはゆで方と塩加減、落花生そのものにあるみたいです。

    米国では食べられないと思い込んでいた私には朗報です。
    南部式は、熟しきってないのを使うみたいですね。
    新鮮なのが手に入ったら、試してみたいところです。
    NYで手に入るかしら。

  • http://hitoko.com hitoko

    こんにちは、のりっきーさん。
    コメントありがとうございます。
    えぇー?日本でも食べられていたとは、驚きです。
    おかわりしたくなるほどおいしいとは、失礼しました~。
    南部の人たちは、普通は塩で味付けるけど、
    「コカコーラで煮ても最高よ!」と言ってました。
    コカコーラって肉料理に使ったりしますが(私はやったことない)、
    コレってどうなんでしょうね?
    一度お試しください。

  • 香港在住です

    旦那がカナダ人なのでエルヴィスサンド食べます!うちはオープンサンドにしてオーブンでちょっとバナナをとろけさせて、そこにシナモンとメープルシロップたっぷりでいただきます。それにカリカリベーコンをサイドにつけてめっちゃ食べてます。。笑 とろけたバナナは意外と美味しいですよー!

    チキンのドラムスティックはコーラと醤油で煮込むと照り焼きっぽく美味しいです!ペプシではな
    くコーラの方が美味しいです。

    アジアにいながら味覚が北米ナイズされちゃってますな笑

  • http://ameblo.jp/nymommy/ hitoko

    香港在住ですさん、こんにちは。
    カナダでも定番っていうことですね?
    それにしてもシナモンとメープルシロップって、またスゴいですね!
    うちの子ものシナモンとか大すきなんですが、私はそれもイマイチです。
    これも「アメリカンだな」と思える味の一つだと思います。
    とろけたバナナ?うーん。なるほどぉ(汗)。
    チキンのドラムスティックとコーラとお醤油、今度試してみますねぇ〜!
    また遊びに来てくださいね。
    ありがとうございました。