ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

チョ~~~~、科学ぅ!だから、質問は一切お断り!『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』

On: 夜の試写室

はい、そこのあなた、空想科学小説って知ってる?
えっ、知らない、ああ、まあ、やっぱりねえ。
 
うーん、そんじゃあ、いたいけな瞳をしたお子様の時期には「21世紀にはエルゴデザインがそのまま巨大建築物になったような建物の間を、透明チューブを行きかう乗り物で移動できる」って信じてた?
でもって「家電は何でも自動化してて、ついでに自律式ロボットが何でもやってくれる」って信じてた?
 
もしもあなたがそういうタイプのヒトなら、この映画の世界にはなーんも違和感を感じないハズ。
 
こーゆージャンルは「レトロフューチャー」とも言うんだケド、ウン十年昔のヒトが、未来を想像して描いた物語や世界のコトなの。その物語の挿絵になって たイラストにも専門ジャンルがあって、どっちもSFのいちジャンルとして根強い人気があるのヨ。
 
ブリキ製おもちゃのロボットってあるでしょ? あーゆーのがマジで動いちゃってる世界がソレ。
 
さーて、この「スカイ・キャプテン」はそんなレトロフューチャーな空想科学小説の実写版。

舞台は1939年のニューヨーク、でも何かコレってヘン? なのはそれが「空想科学世界」だからヨ。
仰々しい音楽がずっと鳴り続ける画面は、何だか人工着色したみたいなケミカルな色合いの上、全体にどことなく紗がかかってて、すごお~く非現実的。
 
シーンのほとんどにガッチガチに使われてるCGもまた「非現実」っちゅーのを演出するのに一役買ってて、リアルなドラマがお好きな方にはナントモ座りの悪い映像なのね。
 
この映像が好きか嫌いか、でこの映画の好き嫌いもほとんど決まるカンジ。
しかしまあ、この作品の「非現実ぶり」ったらもう、全編通して笑えるくらいでネ。
まじめに観てるともう、2分に1回は「どうしてそうなるんだあ! ○○はどうしたあ!」って叫びたくなること必至。
 
「光線銃が開発できるのに、ジェットエンジンの飛行機が存在しない」とか「飛行船にロープかけて、人力でつなぎ止めて停泊させる」とか。

ヒーローであるところのジョー・『スカイ・キャプテン』・サリバン(ジュード・ロウ)が「漫画みたいだろ?」って言うシーンがあるんだけど、そりゃアンタこっちの台詞だよ、っちゅー。
 
でも、この作品の世界は「そーゆーモン」、チョ~~~~科学な世界なんで、現代科学に生きるミンナからの質問は一切お断りっス。
あるがままに何もかもを、あきらめの境地、または初恋に熱中してる浮かれ気分で受け入れて欲しいっス。
「そーゆーモン」にガマンなんないリアリストは観ない方がイイ、っちゅーこった。
 
しかーし、この作品には、何をさしおいても観ておくべきモノがあるのヨ。
わたしなんざ、そいつを予告で目にしたばっかりにコレを観る気になったんだからさあ。
 
わたしのハートをがっつりホールドして空想科学の世界に誘ったそいつ、いや、その方こそは、その名も麗しきキャプテン・フランキー・クック。

扮するはアンジェリーナ・ジョリー。
世界中のヲタから『リアル・ララ・クロフト(of トゥーム・レイダー)』と呼ばれた女。


(C)2004 Paramount Pictures
お美しくもお強いフランキー様。総員、脱帽、最敬礼!

 
あんな短い出番で何もかも全てをかっさらい、ヒロインをこの上なくイヤな女に見せて「どうしてジョーはフランキーを選ばなかったのか」っちゅー危険な疑問を植えつけ、オイシイところはモチロン独り占め、これがなかったらこんな映画観ねえよなぁ、とまで思わせるアンジェリーナ様、まさに圧勝、観客は全面降伏するしかナイ。
 
アイパッチの分、露出ですらララより少ないにも関わらずのムセっけえるようなあの色香ったら、オトコをオスにしちゃうぜ、とかそんな甘いもんじゃなくって、何かこう、無件で白旗あげたくなるほどの凶暴さでして。
 
こんなモン出ちゃったらもう、両手のシワとシワを合わせて拝むしかないでしょが。ハイ。   んー、アレはやっぱどう考えたって軍服ってのがイカンよネ。も、けしからんヨ(笑)

一体、ドコの誰がアンジェリーナ・ジョリーにアイパッチをつけさせ、ひっつめ髪にして軍服を着せようなどと思ったのかネ。誰でもイイけど、いや、お見 事。
 
あの麗人っぷりぷりっぷりのお姿で大のオトコどもを命令一つで動かすかと思えば、無謀とも思えるような大胆な行動で主人公のピンチをあっさり救い、名も告げずに立ち去じゃない、現れた時と同じように華麗に去っていくかの女には、やっぱりオトコ名前がふさわしいの。
 
こらもう、カッコイイっちゅー以外に感想なんかナイ。指導者のカリスマみっちみちのフランキー様の前じゃ、思わず直立不動で最敬礼ざます。
この勇姿が観られただけで、10ドル払う価値があるっちゅーモンよ。

Si-Fiコンベンションの会場でも、ここぞとばかりに売られてた原作本に飛びついてたのは、レトロが懐かしい年頃のオトーサンら(若干名のオカーサン含む)だったんで、りゃ「今も少年(または少女)の心を忘れないボクら」の胸を打った1本っちゅーコトでございまショ。
 
レビューサイトじゃ評価の高い一本だったりするのよん。 こりゃあやっぱ、お好きな方によるお好きな方のためのお好きな映画、ってコトなんでしょネ。
 
しかーし、わたしくらいの世代じゃあ、観てるとどうしても頭の中に「どうしてそうなるんだあ! ○○はどうしたあ!」が激しい勢いで点滅しちゃうの。
 
それの最もゴイスーなヤツが、ゴーグルを取ったジョーの顔を見た瞬間に点灯しちゃった「どうしてそうなるんだあ! 貴様はゴーグル外すなあ!」だったのはナイショよ。

   

空想科学度:★★★★★
アンジェリーナ度:ほぼMAX

実は、ゴーグルを取ったジュード・ロウよりもびっくりしたのは、ベイ・リンが出演してたことだったのヨ。トップ・ダラーの妹がこんなトコで何をしてんのかと。

それどころかIMDBによると来年5月に公開の「スター・ウォーズ エピソード3」にもお出になっておられるのですネ。カールよりお仕事なさってるじゃないですか…。ああ、驚いた…。

ブリス・アップルドアのブログはこちら:BliBlo

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