ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

長男の大学受験:4月はアメリカの高校生シニアとその家族にとっては最も過酷な時期だった

On: ヒトコの小径

4月初め。
日本では、春の新学年・新学期を迎える季節。

フェイスブックの日本の友人たちのページには「新しい幕開け」とか「桜咲く」とか「新しい門出や出会い」などなど、これからの人生に向けての前向きで幸せそうな写真が次々にアップされていた。

そうだった。

この時期は、桜の満開のニュースと共に気持ちを入れ替え、新しく始まる一年もまた頑張ろう、と清々しい思いでいっぱいになる時期だった。

すっかり忘れていたな。

というのも、こちらアメリカでは、超ストレスフルな時期の真っただ中なんだから。

仕事上では6月の年度決算に合わせて、この一年の出費などをまとめリポートを出し、いろいろな調整を始める時期でバタバタしているのと同時に、子どものいるご家庭では、夏のキャンプの登録やら入金やらに追われているはず。

そして、大学受験生のいる私たちは、願書を出したところからの返事待ちや奨学金の申し込み・結果待ち・交渉などなど、ストレスマックス
いつ失神してもおかしくない、という状態が続いた。

できればファストフォワードして早く終わらせたいと思っているのはきっと私だけではないと思う。

何度も言うようだが、アメリカの大学に入るのは「簡単」だという感覚は、絶対に間違っている

勿論、日本のセンター試験やら受験勉強というものはなく、全てがテストスコアーで決まる学業第一・一発勝負型ではないという点については、アメリカの受験はかなり「柔軟性」はあるのかもしれない。

しかし、逆に言うと机上の勉強だけしていたら、よりいい大学へ入れる、という考え方では通用しないわけで、いい大学に行けば行くほど今まで生きてきた人生(特に高校生活)の積み重ねであり、人間性を含め「well-rounded」な学生が好まれるということだ。

一つのことに優れた才能を持つスポーツ選手や楽器の演奏ができる生徒などは、勿論それだけでリクルートされフルスカラシップどころか「報酬」までもが用意され大学から招待を受ける場合もあるが、そのような推薦入学でない限り、学業やスポーツだけでなく趣味が多彩で課外活動から社会奉仕(更には「ファミリーリスポンシビリティー」として 家庭内での役割など)含め様々な分野に興味を持って積極的に活動している学生は一般的に受験に強い

その中には、当然リーダーシップスキルも含まれ、ネットワーキングスキルとしての交流関係や交際経験も考慮されたりするらしい。
しかも、高校生でも一つの恋愛関係が長く続けば続くほど、レジメ的には◎だというのだから、驚く(←半分冗談)。

学業などで忙しくても交際できる時間が作れるというマネージメント能力にもつながるわけで(←これはマジで)。

へぇー、私が高校生の頃は「男女交際=不良」みたいな感覚だったけどねー。

そして、「秀才=ダサい」みたいなイメージだった(笑)。
勿論、同性同士の交際というのもあり得なかったしね。

時代は変わったのだ。

というか、ここはアメリカ。
プレゼンテイションの仕方で、どうにでもなる。

アメリカの大学受験というのは、学業やテストスコアが入りたい大学レベルに見合っているというのを前提にして、後はそこから自分をどこまでよく見せることができるかどうか、ということだと思う。

受験時には高校からまず受験の第一準備として生徒に課されるのが「Brag Sheet」というものだ。

謙遜の文化が根底にある日本の教育にこのようなものが存在したかどうかは覚えてないが、日本語の直訳は「自慢シート」となるわけで、学校のカウンセラーや先生方に推薦状などを書いてもらう時のために、推薦状に含んでほしい自分の長所やスキル、誇りに思っていることをこと細かく書き並べることから始まる。

そしてこの作業は高校側からも親の積極的な参加が要求されるわけだ。

特に生徒数が多い学校では、一個人としての生徒について先生やカウンセラーがどれだけ「パーソナル」で心に突き刺さる推薦状を書いてくれるかどうかにもかかってくるわけで、ひな型文章で褒め言葉を並べるだけの推薦状は、全く効き目がない。

ここから親と子ども(そして学校のカウンセラーや先生たちと)の共同作業が始まるわけで、私たちの場合は、例外にもれることなく、かなり面倒くさいものとなった次第だ。

あー、もう長かったねぇ、この半年は。

アメリカの大学受験は、大学によって願書締め切り日がそれぞれ異なる。
しかも、同じ大学でも願書提出の時期をいろいろと選べるシステムになっている(Early Decision/Early Action/Regural Decision/Rolling Admissions など)。

そして、受ける大学の優先順位を定め、どの大学をどの時期に受験するか、などのプランから始まって、実際に受かった場合、大学、または政府(国や州)からどのぐらいの奨学金(Merit-Based/Need-Based)がもらえるか、そしてファイナンシャルエイド(スチューデントローン)が受けられるかどうかなど、必要があれば、実際に大学を訪ねて話を聞いたりしていろいろなことを考慮に入れてじっくり取り決める。

アメリカの大学はいつからこんなに学費が高騰していたのか?と思うほど、バカ高くなっている。

州立大学でさえも、州外から受けると学費は跳ね上がるわけで、大学選びとなると、最終的にはどこまで払えるか?という経済的事情が大半の要因になってくると思う。

うちの近所のお友達もアイヴィーリーグに合格したが、奨学金が思うように出なかったので、諦めざるを得ない、というご家庭がいる。
また別のご家庭では、アーリーディシジョンでせっかく地元の名門校に合格したのに、学費が払えないので合格を取りやめにしなければいけなくなったという話も聞いた。

アーリーディシジョンとは、合格したら必ず行かなくてはいけないという約束規定があるために、1000ドルのペナルティーを払う羽目になったらしい。

大人だったら、その悔しい思いをバネにして頑張って、と前向きに言えるところが、進学校などでは、この時期は誰がどこに入ったか、などというものが学校中でも話題になっているわけで(そして父兄の間でも街でばったり会ったりしたら、必ずそういう会話になるわけで)、やはり志望校に進学できない子どもの気持ちを考えるとなかなか胸が痛む(←トラウマが蘇る、遠い昔の私自身もそうだった…)。

子どもとしてはやはり第一志望に入れないのは(しかも、合格したのに諦めざるを得ないというのは)とても悲しいと思うが、しかし、それが現実だ。

優秀な生徒や経済的に援助が必要な生徒たちには奨学金やグラント(助成金)が出るから大丈夫、とたかをくくっていた部分があったが、これもちょっとニュアンスが違っていた

前者は、地元の高校でちょっと成績がいい、というぐらいでは受ける大学によってはやはり太刀打ちできないことが多い、ということ(よく考えればわかることだが、ある程度いい大学になると全米からトップクラスの生徒が集まるわけで、奨学金がもらいたければ、その中でひときわ秀でていないといけない。ここで今までの自分の親バカ加減に気がつくことになる、苦笑)。

そして、経済的に援助が必要かどうかについては、本当に必要なのは、多分自分たちじゃない、ということ。

欲しいものが買えないとか、もっといろいろ旅行がしたいけどできないとか、そういう理由をあげている人たちは、きっとこのカテゴリーには属さない。

友人も言っていたが「アメリカって、スーパーリッチと貧困家庭にはとっても優しい」けれど、私たちのように、そのどちらにも属さない中途半端な人たちは、誰からの助けもなく、自力でなんとかしなければいけないわけで、一番大変な層なのだ。

なるほどねぇ。
大統領選で、候補者がやたらと「ミドルクラス」の生活がどうの、と取り上げていたのは、こういうところにも反映されているのか。

嫌な予感はしていたが、3月になって、合格した大学経由で政府から降りるファイナンシャルエイドには、私たちはクオリファイされないことがわかった。

ガツーン。

長男の自力で奨学金が数個取れたところもあったが、それにしても数千ドル。
多額な学費と生活費に対しての数千ドルなんて、焼け石に水であり、雀の涙。

そんな屁のツッパリみたいなのもらってどーする?
(いやあ、それでも貴重なお金はお金でありがたいことなんだけど…)

結局は、飛んで火に入る夏の虫ってことになって、自滅するのみではないか。

じゃー、どうする?
えーっ?!
マジでー?!

ってことになったのだ。

合格した複数の大学をふるいにかける目的で、ファイナンシャルエイドオフィスに対して更なる奨学金授与含め学費の交渉などガンガンしていたお友達もいた。

親が話を付ける場合もあるが、大学側もそうなると「本人の口から直接希望を聞きたい」となるわけで、この時点で、親がいくら頑張っても本人がしり込みしてしまう場合は、アウト。

高校生でも優秀ビジネスパーソンさながらの「トーク力」や「文章力」、更にはこの大学に入って学びたいという「パッション」が子どもの口からしっかり伝わってくるかどうかがもっとも重要なキーとなる。

恥ずかしがったりかっこつけてる場合じゃない。

日本人が世界的リーダーになれないのは、やはりこの辺から差が出てくるのだとつくづく思う。
アメリカ人のプレゼン力やスピーチ力は本当にすごいと思う(トランプ大統領ももう少しスピーチが上達しないと、アメリカ人のスタンダードに追いついてないぞ)。

最終的進路の締め切りデッドラインは、5月1日。

私がとにかく一番ストレスに感じていたのは、子どもが17歳や18歳にもなると、もう親の言うことなど聞かない、ということ。
そのくせやらなくてはいけないことを平気で忘れる。

でもって、連絡先は本人になっているので、親のところには一々連絡が来ないので、知らないところで大変な事態になっている場合もある(親によっては、しっかりとパスワードを聞き出して子どものメールをチェックしていた、とか、受験用のメールアドレスを作成して親もチェックできるものにしておいた、という人もいるが、うちの場合は、そういうことはあり得なかった)。

そして、願書を出して結果が出るまでの3−4ヶ月という時間は高校生にとっては、とても長い期間であり、その間、彼らはコロコロと心変わりをする(←長男の場合)。

大人のようでまだまだ子どもである相手に「任せる」という行為はあまりにも無謀なわけで、親はそういう子どもに振り回されっぱなし(←私の場合)。

勿論、子どもはもっと大変だったのかもしれない。

その証拠に長男は、先月一時体調を崩して学校を長期で休んでいる時期があったのだから(私まで仕事を休む羽目になるし、職場の皆様には本当にご迷惑をおかけしました。でもって、サポートしてくれた方々、本当にありがとうございます!)。

私たちの地区の高校は、地元公立なのだが、競争が激しい進学校としても有名で、その中で生き延びるのは大変らしい。

いやあ、ほんと、辛かったねー(涙)。
(東京の進学校出身の私にしてみたら、甘いな、と思うのだけれど、そこはぐっと我慢して…)

実際、長男はそれでも本当に諦めずによく頑張ったと思う。

いろいろと考えていたのか、いつの頃からか、日本の大学もありかも?と思うようになった(らしい)。

えぇーっ!
マジで?
日本は好きだけど住みたくはない、と言ってなかったっけ?!

受験したアメリカの大学の「スタディーアブロード」というプログラムで、その大学に合格したら日本の大学にも行けるかもしれない、ということを知ってから、日本へ行きたいという思いが急激に強くなったようだ。

昨年の夏、日本で過ごした1か月少々の経験が、あまりにも素晴らしいものであったこと、それと同時に日本でやりたいことができた、という理由が重なって、彼なりに考えたらしい。

「マミー、僕、日本の大学に行きたい」

と言われたのが、今年の初め頃。

もともと、どの大学に進学が決まっても「ギャップイヤー」で一年間休学し、日本でやりたいことがあるのなら、その間日本で生活するのもありかもね、と親子で話し合ってはいたのだが、やはり驚いた。

タイミング的にもラッキーだったと思うが、検索したら、そろそろ願書受付です、みたいな大学があったので、受けてみることにした。

提出物はたくさんあったが、論文はアメリカの受験で鍛えられていたので、比較的簡単だったようだし、動画を作ったり、自由なフリースタイルのフォーマットでの自薦ファイルを制作したり(これはBrag Sheetが役立ったようだ)、正直楽しいぐらいの感覚で受験できたことは長男にとっても幸いだった。

私も、はっきりとした根拠はないのに、この大学のこの学部って、もしかして長男にぴったりかも?と合格前から思えてきて、ふっと検索して見つけた大学の割には、なぜか妙に運命的なものを感じた(その辺の事情に詳しい複数の友人がいたというのもラッキーだった)。

そして、合格した。

ニューヨークの大学か、日本の大学か、という選択となった時に、彼は

「日本に決まってるじゃん~!」

と言った。

だよねー。

だって、ニューヨークは、そこに住んでいる父親からも「危ないから来るな」と言われていたんだ(これにもがっかりしたんだけど。今まで会いたいのにあまり会えなかったのだし、親だったらどういう大学だろうと、ダディのところにおいで、とか言ってくれないのかな?)。

ニューヨークの友人たちからはみんなに揃って、ニューヨークは生活費高くつくよ~、と脅かされていたし、そういう意味でも、東京だったら安心かも。

私の場合は、実家があるので、当面は下宿させてもらう許可も得た(ママとお兄様、しばらくはよろしくお願いします!)。
なんだか全ての条件が合ったような気がした。

うわっ。
よかったね!

(=経済的だし!この大学の学費は日本の私立大学の中でも高いことで有名らしいが、そういう所を「激安~!ラッキー!」と思うとは、私ってナニ?日本では不幸のどん底超貧困家庭のシングルマザーのカテゴリーなんだけど?これは、日本のグローバル化が遅れているのか?それともアメリカが異常で私の金銭感覚が狂ってきたか?どっちぃー?!いずれにしても、私にはまだ後2人続くのだから、このアメリカの学費問題(スチューデントローン/学費無料化など)、なんとかしてくれっ!と痛感している)。

人生、どういう展開になるかわからない、とはこのことか。

一つだけ残念なことに、ニューヨークの大学に反対した父親が、日本の大学にも懐疑的だという事実に非常な苛立ちを感じている。

所詮、アメリカ人である彼にとっての日本が「Far East(=アメリカ東海岸から見ると、遠い東の果てで世界の端にあるアジア諸国)」であることに尽きると思うが、反対する理由が、あまりに目が点になる理由なので、ここでは控えたい(え?知りたい?じゃあちょっとだけ言うと、例えば、日本は中国にそのうち侵略される、とか、北朝鮮からのミサイルで日本はぶっ飛ばされる、温暖化で海水が高くなってそのうち日本列島は沈む、とかね)。

どうしていつもこうなのかな?

本人がそう思ったならまだしも、親よりも背丈も大きい18歳の青年に、しかも彼にとっての日本とは大好きなグランマや頼もしいアンクルがいて友達もたくさんいる「第二の故郷」なのに、自分たちではどうすることもできない、しかも考え方によっては様々である「概念」を並べ立て、毎日の日常レベルにおいて直接それで人間の幸せ度が変わるわけではないように思える理由(地理とか政治とか景気とか)で諦めさせようとしているとは、ほとんど冗談であり、親としての彼のエゴにしかすぎない(と思う)。

私的には、大学ツアーでいろいろ説明してくれた生徒たちの感じがよかったとか、大学内にあるカフェテリアのコーヒーがとっても美味しかったとか、本人の心がときめく理由は、そういうのでいいと思っている。

人生は決してうまく行くことばかりではないのだから、こういう時ぐらいは、家族で祝福し、喜びを分かち合ってくれてもいいのにな。

そしてもし仮に、少しぐらい思うように行かない時があったとしても「それ見たことか」と言うのではなく、大きな心で見守ってあげて欲しい。何よりも本人が自分で決めたことなんだから。

しかし、障害はあればあるほど、ある意味自分のやる気を再確認する意味でもいいことかもしれない。

昨年の日本滞在が楽しかったのは「旅行」だったからであり、日本の大学へ行くとなると、話が違う、ということになるかもしれないし、またまた試練がやってくるだろう。

その辺のことも充分に確認した。
が、彼の心はもう既に決まっているようだ。

そうなると親が出る幕はもうとっくに終わっている。

さてと…

ようやく、私の中でも様々な葛藤や不安な気持ちが納まって、長男が下した決断を素直に喜び、とても誇りに感じられるようになってきた。

Justin, good job!

おめでとう!
日本で頑張っておいで。

そういうわけで、長男、日本に行きます。
なんだかとても嬉しくなってきた。

失敗もオッケイ。
人様(特に一緒に住むことを同意してくれたグランマとアンクルツヨシ)に迷惑だけはかけないように。

今後、目標や思いが変わるのであれば、アメリカの大学へトランスファーするなり、またアメリカに戻って来ればいいと思っている(トランスファーもアメリカではよくあることだし)。

とにかく、やってみなくちゃわからないものね。

遠くにいてもマミーはいつでもあなたの味方だよ。
それだけは忘れないで欲しい。


自分の通う大学の名前ぐらいは漢字で書けないと、ということで、早速漢字の練習をした(💦)。
すっごい画数多くて私も書けない!「誓約書」だって、読めないじゃんっ!
補習校の宿題の悪夢がよみがえるか?と思ったら、意外にも本人は楽しそうにやっていた。
最近は、私へのテキストも日本語が増えてきたように思う。
うーん、心配ごとは尽きないが、まあなんとかなる、と信じるしかない…

ノースカロライナ限定おまけ受験情報

今年は、長男が大学受験だったわけだが、うちには、なんともう一人、受験生がいた

いつもねー、なんか長男の影にひっそり隠れて存在感が思いっきり薄いんだけど、次男がそう(w)。

彼はまだ高校2年生だが、来年から、2年制の州立のレジデンシャルスクール(ボーディングスクールのような寄宿学校)で、全米の高校の中でもトップクラスである(らしい)North Carolina School of Science and Math を受験するとずっと前から言っていたわけ。

私は、地元の高校で充分いいじゃない、と思っていたが、その学校に入ったら、寄宿舎&食費、そして学費は勿論のこと、全奨学金制度で入れることが判明し(つまりタダ)、本人が行きたいのであれば、だったら、その方がいいかもね?(=もしかして、一人分の家計が浮く?!)と前向きに考えていた。

が、今年の始めになって、願書の書き込みがオープンとなった時期になり、SATを受けたところで、受験はしない、という方向になったようだ。

えぇー?
なんでぇ?
SAT、結構いい点取れたのにぃ?

次男の話によると、この学校は、一応名目上では、ノースカロライナ中のトップステューデントが集まるエリート校ということになっているが(いや、実際そうなんだけど)、入学できる生徒たちは、NC中の各選挙区(congressional district)より受け入れる人数は公平に決められている、ということ。

私たちの選挙地区は、ノースカロライナ州のハイスクールのランキングトップ10に入っている3つの高校に通う世帯がたくさん含まれているだろうと想定される。次男の学校もその一つで、この地区からの受験は非常に困難だ、という結論に至ったのだそうだ。

成績だけでなく、様々なカテゴリーで評価される大学受験と違って、この学校の受験では、まずはSATスコアーが重要。
点数が取れないと話にならない。

実際に同じ高校に通う友達で、NCSSMを受験するというお友達の中には、次男よりもSATが勝っていた生徒が既に5人もいたらしく、それでは、他のチャータースクールからももっと優秀な生徒たちが受験するだろう、と彼なりに予想し、あっさりと諦めたようだ。

ふーむ。

正直なところ、NCSSMに入ったら釣りができなくなるから、とか、ガールフレンドと毎日会えなくなるから、とかそういう理由なんじゃないの?と思っていたが(それはそれで立派な理由だと思うけど)、次男はしっかりと裏をとって判断していたようだ(この辺は、同じ兄弟でも何にも考えずに当たって砕けろ型長男とはかなり違う)。

結果的には、次男の学校から受験したお友達で、SATのスコアーが(新スコアーで)1500点以上だったのに、受からなかった子どもが2人いたそうだ。受かった子どもたちは、全員が1550点以上。

SATは満点が1600点なので、ほぼ満点でないと入れない、ということになる。
やっぱりすごいんだなあ。

ただ、このからくりは、NCのトップランクの高校が3つも含まれている私たちの選挙地区だとそういうスコアーの合格率になるが、他の地区だとそうではない、ということ。そのために家族がわざわざ入りやすい地区へ引越しをする、という話はよくあるのだそうだ。

私たちがここに引っ越してきた一番の理由は、学校区がいいからだったが(見事州内で一位!)、長男の大学受験の時にも似たような話を聞き、受験を最終ゴールにする場合は、いい学校地区に住んでいると逆に不利に働くことがある、ということを初めて知った(勿論、子どもにとっては環境が一番大切であり、受験にはスクールプロファイルも重要なんだけど)。

つまり、NCSSM はノースカロライナ州の公立学校システムの一部として、州全体の評判のいい高校から柄の悪い高校まで、選挙地区を単位として、平均的にそれぞれのトップを集める学校であり、決して州全体のトップの生徒が選ばれて行く学校ではない、ということ。

なーんだ。それって、かなーり不公平じゃない?

最初は受験しないで諦めたことにとてもがっかりしたのだが、次男はある意味賢いというか、かなり要領がいい。

本人も納得しているので、この一件は長男の受験でバタバタしている時に、さーっとやってきて、さーっと過ぎ去っていった感じ(笑)。

もしかしたら、9月からは、ボーイズ二人ともがここからいなくなり、私は長女と二人だけの平和で静かな生活になるのかも〜?!と一瞬だけ期待していたが、それもまたたく間に幻の夢となったわけだ。

じゃん、じゃん。

終わったと思ったら、このことで更にモチベイションがアップしたのか、次男は早速2年後の受験に控え「大学ツアー」を始めたいと言ってきた。

えぇーっ?
ちょっと待ってよ。

長男の大学入学手続きが日本語でかなり面倒なのに加えて、それをこの日からこの日の間にとピンポイントで指定された期日中に海外速達しなくちゃいけないんだから((-_-;))

実はこの大学の願書は送る時にもなぜかイスタンブールまで行ってしまって、大変な思いをして修正したのだ。

なんで、オンラインじゃいけないのー?と思いつつ(MITと一緒に日本のインターネットを普及させたのが慶応義塾大学の教授で「インターネット」という1995年の流行語も受賞した、みたいなことをネットで読んだことがあったが、ちょっとまだまだ遅れてない?と思ったりして)。

が、先方がそう言っているのだから、その指示通りにしないといけないわけで、期日に間に合わなかった場合は入学も取り消されるらしい(汗)。

妙にドキドキするなっ。

なので、次男、もうちょっと待ってね。
あと、もう少しで終わるから…

私たちの挑戦はこれからも続く。

上山仁子のHP:http://www.hitoko.com/

上山仁子のブログ:http://ameblo.jp/nymommy/

アメリカノースカロライナと近郊在住日本人による生活娯楽情報発信サイト : http://ノースカロライナ.com/

 
Comments

息子の写真入れるな。かわいいだろうがね。
万が一がある。

お心遣い、嬉しいです。どうもありがとうございます。

おめでとうございます。
高2と中2の子供がいるアメリカ在住の同世代の保護者ですが、とっても共感しました。
アメリカの大学受験の複雑さSATのことなどわからないことばかりです。
息子さんたちの選択の幅をひろげてあげるお手伝いしか親はやることないですよね。
ひとこさんの柔軟な考え方がいい影響を与えると思います。
大学院やトランスファーなどで軌道修正はできるので良い決断だと思います。
あとは見守ることしかできませんものね。
みなさんの活躍をお祈りしています。

長い半年間、本当によくわかります!息子さん、本当におめでとう!!ウチの息子の一番過酷な時期は、願書提出前の12月でした。。。同じアメリカの受験生でも、きっと志望する課や学校によっていろいろ違うんでしょうね。NY州の公立は、2017年度からmiddle classの州民には学費が免除されることがつい最近可決され、うれしくて涙がちょちょ切れる思いです。これに伴って、私学の学費なども検討されていくといいですね。

juneさん、どうもありがとうございます。お子さんは、来年から大変ですね(w)。こういうことをやってきた親御さんたちみなさん、尊敬します。SATだけじゃなくて、ACTもありますしね。親がどれだけ関わるかで変わってくるって痛感しました。juneさん、も頑張ってください。

kujira さん、コメントありがとうございます。そして、祝辞もありがとうございます!息子さんも無事に大学生なんですね!おめでとうございます。お互いに大変でしたね。ニューヨーク州の公立の学費免除のニュースは、記事の締め切りの次の日に知りました。でも公平に全員ではなくて、10万ドル以下の世帯収入というのが気になります。やっぱり線引きがある場合は、そこからどういう形にしろ差別や偏見が生まれるわけなので。私学でアイヴィーリーグだと世帯収入が15万ドル以下だとニードベイスのスカラシップが取りやすいみたいですね。15万ドルでも低所得って言われるのって、どうよ?と思いますが、確かに彼らの基準からしたらそうなのですよね。アメリカってやっぱり桁が違うな、とつくづく思い知らされました。

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