ニューヨークからプロライター達がお送りする、「ここだけ」のおもしろ情報。

激動な一週間 in ニューヨークシティ

On: ヒトコの小径
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この一週間は本当に激動な週だった。
もちろん、アメリカの大統領選挙の結果が出たということが大きい。

日本では、ほぼ大半の人たちが「トランプが当選するはずがない」と思っていたと思うのだが、私はなんか嫌な予感がしていたわけで、それが的中した、という感じ。

これからどうなるのだろう? と不安ではあるが、同時にアメリカが変わるかもしれない、という期待も半分あるのは事実。

今のアメリカは、トランプが大統領に選ばれたことにより、国が深く分裂してしまったことに問題があると思う。具体的なトランプの政策よりも、トランプが選ばれたことにより、両党の間でそれを利用して、さらに過激に反応する人たちが怖い。

選挙結果の後は、全米各地でも様々なトランプ反対派のデモ行進が行われているらしい。
そして、学校などではトランプ派と見られる一部の人たちの人種差別やLGBT+に関する過激な発言や行動が目立っているようだ。

ソーシャルミディアでも様々なコメントや投稿で炎上したり、投稿したはずのポストが勝手に削除されたり、また、それに対して怒ったり、再びアップしたり、などなど。雪だるま式に状況が悪化している。

そんな時に、私たちは長男の大学ツアーに参加するためと、一足早い親戚たちとサンクスギヴィングを祝うために、ニューヨークへと旅立った。


いきなりハイウェイで事故ってミラーが無くなった。しかも、10分以内に後ろの車にも追突された!
今回の旅行では、ショックなことが連発した。ヴィーガンだったはずの元夫がとんかつを食べているのを目撃したり(マジで?!)、次男が学校のフィールドトリップで行ってるワシントンDCにてガールフレンドと一緒にツーショットを撮ってアップしているのを発見したり(だって、確か彼女は行かない、と言っていたと思ったのにぃ!)、25歳の姪っ子以外、元夫の家族全員がトランプ派だったということが判明したりして(元夫に言わせると、「典型的ロングアイランドだ」と言うことらしいが)、次から次へと顎が落ちた。

そんなことにもめげず、早速大学ツアーに参加するためにシティーへと向かった。


11月11日は、ヴェテランズデイだったので、5番街は閉鎖され、パレードが行われていた。


地下鉄ではなにやらポストイットがたくさん貼られている壁に遭遇。サブウェイセラピー(SubwayTherapy.com)と呼ばれるこのパフォーマンスは、レヴィ(Levee)という人が6ヶ月前に始めたそうだ。カウンセリングにも似ているが、ストレスを抱える毎日の中で、誰かに話を聞いてもらいたい人を対象に、話を聞いてあげることから始まったそうだ。


地下鉄の壁にこのようにポストイットにメッセージを書いて貼る。


内容的にはこういう感じのもの。


今週は、今回の選挙結果に対する人々の意見や不満がぶちまけられていた。毎日このポストイットは張り替えられるものらしい。兎に角今回の選挙結果は不満に思っている人たちも多いわけで(実際に総得票数はヒラリーの方が多かった)、それを「表現することが大切」と言うことらしい。


ポストイットはレヴィの自腹。こんな風に通勤中や帰宅中の人たちが足を止めてそれぞれの思いを書いていた。


通行人に回収も手伝ってもらう。「好きなメッセージがあったらそれを大切に取って持ってきてください」


集めたポストイットは、大切に保管するそうだ。集まった人々の声は自分たちの財産。また別のところへ持って行って貼るらしい。

土曜日(11月12日)に参加した大学のツアーも、かなり興味深いものとなった。
大学を代表する人の挨拶から始まったわけだが、総合大学では珍しく、政治的発言の多いスピーチだったわけで、その事実にやや驚いた。

そして、「アメリカ国民であることを今誇りに感じるかどうかはわかりませんが、ニューヨーカーとしての誇りはますます強く感じます。この大学は、全ての人々を受け入れます。それがうちの大学です。そのような受け入れ体制を常に整えながら、皆さんのことを待っています」みたいなことを言った時には、拍手喝采。

今までで一番盛り上がった大学ツアーとなった。

その日はちょうど5番街では再び反対派のデモ行進が行われていたところでもあった。ワシントンスクエアでは、トランプをネタとしてパフォーマーがジョークを飛ばし合っていた。
 
 

すっごい活気だった!このように自分たちの気持ちを伝えることはとても大切だとされるアメリカ社会。マイケルムーア監督は「トランプが退陣するまでプロテストは必要」だと言っているが、実際にはこのようなことが続くとどうなるのだろう?とやや不安。


帰る時が来た。楽しかった刺激的なニューヨークの思いを胸に、元夫のお父さんがしっかりとミラーも直してくれていたので、安心!本当に何かと役立つお父さん。息子とは全然違う!これで、道中も安心なのだ!

さて、長男は、実はヒラリー派でもトランプ派でもない典型的若者なのだけれども、この街の活気がすっかり気に入り、ニューヨークシティーにどっぷりと魅了されてしまった。

自分の中での将来の行方はだんだん固まりつつも、どうなるかはわからない。

私的には、久しぶりだった友人にも会えたし、急遽、ハーレムの友人宅アパートに滞在させてもらえることにもなった。
久しぶりに会う友人たちとの会話は尽きない。

いろいろなことが起こったニューヨーク滞在だったが、とっても楽しかったし、この街のエネルギーを今の時期に感じ取ることができて本当によかったと思う。長男は受験の終盤までもう少し頑張る気持ちも出てきたようだし、かなりインスパイアーされていたと思う。


「大きくなったら、犬を飼って一緒にニューヨークで生活したい!」と言う長男。実現したらいいね!

それぞれの想いを胸に、次男が待つ南部へと帰路へ着いた。
夜になったら、1日早いスーパームーンがきれいに見えた。

行ってよかったなとつくづく思う。

Anyway the wind blows…
 
 

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